先日、筑紫野市二日市中央にお住まいのK様より、外壁塗装と屋根塗装の見積もり依頼をいただき、先日現場調査に伺いました。築40年以上経過したお住まいで、前回の塗装から20年以上が経っているとのこと。玄関先でご挨拶を済ませると、K様はすぐに「最近外壁を触ると白い粉がつくんです」と切り出されました。
「それはチョーキング現象といって、塗膜が劣化しているサインですね。防水性が落ちているので、塗り替え時期に来ています。」
「やっぱりそうですか…。費用がどれくらいかかるかが一番気になります。20年前と今ではだいぶ違うんですか?」
工具を準備し、まずは道路側の南面から外壁をチェック。少し離れた位置から全体を見て、塗膜の色あせや艶の有無を確認します。さらに近づき、指でそっと外壁をなぞると白い粉が指先にしっかりと付着。南面は日当たりが良いため、特に劣化が進んでいました。
「こうやって触ると粉が付くでしょう。これがチョーキング現象です。」
「ほんとだ…。見た目ではわからなかったです。」
そのまま玄関脇のサッシや水切り部分も確認。サッシまわりのコーキングは痩せてひびが入り、部分的に剥がれ始めています。私はその場でスマホに状態を記録し、次の面へ移動しました。
塗装費用を左右するポイントを現場で解説
南面から東面へ回る途中、K様から「同じ塗装でも業者によって金額が全然違うのはどうしてですか?」と質問がありました。
私「まず塗料の種類ですね。耐用年数が長い塗料ほど価格は高くなります。例えば10年程度持つ塗料と、20年以上持つ塗料では材料費がかなり違います。」「じゃあ高いほうが長持ちするってことですね。」
東面のベランダ下に差しかかると、影になっている部分に細かなひびがいくつも走っているのが見えます。私は指でなぞりながら続けます。
「そして施工の品質も重要です。塗装は下塗り・中塗り・上塗りの三回塗りが基本ですが、安さを売りにする業者の中には回数を減らすところもあります。」
「回数を減らすとどうなるんですか?」
「塗膜が薄くなって耐久性が落ちます。さらに樋や雨戸など付帯部も適切な塗料で塗らないと、そこだけ先に傷んでしまいます。」
ベランダ下の軒天はうっすらシミがあり、樋の裏には汚れと塗膜の浮き。私は「こういう細かい部分は、手作業でしっかり補修してから塗るのが長持ちのコツです」と説明しました。
安さだけを重視した塗装工事のリスク
北面へ回ると、壁全体が南面とは明らかに違う色味をしていました。下部には緑色の苔が広がり、窓の下には黒い雨筋が垂れています。足元のコンクリートにも苔が生えており、湿気の多さがうかがえます。
「知り合いがかなり安く塗装したって言ってましたけど、それってやっぱり不安ですよね?」
「安くできる理由はいろいろですが、現場で見ると下塗りが透けていたり、付帯部に合わない塗料が使われていたりします。見た目はきれいでも、数年で色あせや剥がれが出ることもあります。」
「それじゃあ余計にお金がかかりますね。」
樋の裏やサッシ下端を指差し、「ここも放置すると水が入りやすくなります」と説明。吹き付け作業なら広範囲を早く塗れますが、このような細部は手作業で確認しながら塗らないと見落としが出やすいとお伝えしました。
「正しい工程と材料を使えば、次の塗り替えまでの期間を延ばせます。それが結果的に一番の節約になります。」
長持ちする塗装のために大切なこと
最後に西面を確認すると、すぐ隣の駐車場に新車が停まっており、境界から1メートルほどの距離しかありません。道路側の壁も交通量の多い通りに面していて、吹き付けだと塗料の飛散リスクが高い状況です。
「じゃあ長持ちさせるには何を重視すればいいんでしょう?」
「まずは高耐久の塗料を選ぶことです。そして塗装前に下地をしっかり整えること。ひびやチョーキングを補修せずに塗ってしまうと、見た目はきれいでもすぐに剥がれや色あせが出ます。」
「やっぱり下地処理が大事なんですね。」
私は樋の裏や軒天の写真を撮りながら、「信頼できる業者選びも欠かせません。価格だけでなく、過去の施工事例や説明のわかりやすさも判断材料にしてください」とお伝えしました。K様は「今日の説明で何を基準に選べばいいかがよくわかりました」と安心した様子で調査を終えました。
地域の皆さまへ
外壁塗装はお住まいの見た目を整えるだけでなく、家を守り寿命を延ばすための重要な工事です。費用だけで判断せず、材料・工法・工程まで確認して依頼することが、長持ちにつながります。
太宰府市、筑紫野市、大野城市、小郡市、福岡市東区、福岡市早良区にお住まいで、「うちの外壁はどのくらい持つのか知りたい」「長く持たせたいけど費用も気になる」という方は、ぜひ一度ご相談ください。現地調査と写真付き診断で、状態と工事の方向性をわかりやすくご説明します。見積もりは無料です。