普段は目に付きづらい軒天ですが、外壁と同じように軒天も徐々に劣化を進めています。
「気にならない場所だし、メンテナンスも特に考えなくて大丈夫」と思っていると、いつの間にか深刻な状況になってしまうことも。
軒天も住まいには欠かせない部位であり、あなたとお住まいを守ってくれている大切な場所です。
大きな工事になってしまう前にここで軒天について学んでみましょう。
軒天とは？役割は？
軒天は屋根のうち外壁よりも外側に出ている部分のことで、軒裏天井と呼ばれることもあります。
軒天の役割は主に「外壁の保護」「目隠し」「延焼防止」です。
建材にとって大敵である雨水や風が外壁に当たらないように軒天は傘のように保護をしてくれています。
また、軒天があることで屋根の裏に雨風が吹き込んでくることも防いでいます。
それと同時に屋根裏には野地板や垂木と言った下地の構造がありますが、軒天が複雑な構造部分を隠してくれるためすっきりした外観になっています。
さらに、万が一住宅で火災が起きた時でも屋根に燃え広がることを防ぐ役割があり、家屋全体に火が回らないように守ってくれてもいるのです。
軒天の劣化症状
軒天は外壁や屋根と異なり紫外線の影響は受けにくいのですが、経年による色褪せや汚れの付着は起こります。
外壁の塗装をするのであれば一緒に塗装することが一般的です。
軒天の中でも合板が使用されている場合に見られる劣化が「剥がれ」であり、見た目だけでなく場合によっては強度も心配されます。
早めの再塗装や交換などの工事がおすすめされます。
外壁の劣化や雨漏りによって軒天が腐食してしまうと穴が開いてしまうことも。
雨水の侵入も心配ですが、動物が屋根裏に侵入することもあるため早急な対策が求められます。
軒天に雨漏りが発生しているとシミが発生します。
シミになった部分は屋根に溜まった水分が排出されない状態であることを示しているため早急にメンテナンスをする必要があるでしょう。
さらに緊急性が求められる症状が「カビ」で、外からは見えない部分で雨漏りをしている可能性もあります。
放置しておくと室内にまでカビが繁殖してしまう恐れがあるためすぐにメンテナンスの依頼をしましょう。
軒天くらいならDIYできる？
塗装面積の小さい軒天なら業者に依頼せずに自分で塗装できそうだ、と思う方も中にはいるでしょう。
しかし軒天を塗装するのであれば高所での作業になります。
さらに上を向きながらの無理な姿勢で行うことになり、安全性や作業効率が悪くなるためおすすめできません。
無理をせずプロの業者にお任せしましょう。
最後に
普段は気に掛けることも少ないと思いますが、劣化を放置してしまうとお住まい全体に影響が出てしまう恐れもあります。
気づいたときには適切な対処で建物の健康を守りましょう。
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