「天井にうっすらシミが出てきたんですよね…雨漏りなんでしょうか?」
そう話してくれたのは、筑紫野市にお住まいのお客様。室内を確認させていただくと、確かにじんわりと広がったシミが見つかりました。
「雨漏りの可能性は高いですね。でも、実は水が入ってくる“入口”と、シミとして出てくる“出口”が違う場所ってこともあるんですよ。」
「えっ…水ってそんなに回るものなんですか?」
「そうなんです。外から見ると問題なさそうでも、実際には屋根や外壁の内部で水が回っていることがあります。」
その水の侵入を食い止めてくれているのが“防水シート”です。目には見えないけれど、非常に重要な役割を果たしています。
雨を防ぐ見えない存在、防水シートのしくみ
「防水シートって…どこにあるんですか?」
お客様の素朴な疑問に、私たちはまず“屋根”と“外壁”の裏側をイメージしてもらいます。
「屋根材や外壁材の内側にあるんです。屋根には“ルーフィングシート”、外壁には“透湿防水シート”といって、それぞれの内側に水が入り込むのを防ぐためのシートなんです。」
「そんなのがあるとは知りませんでした。見えないところで守ってくれてるんですね。」
「そうなんです。たとえば台風や強い雨で一時的に外壁の隙間から水が入っても、防水シートが正常に機能していれば、室内に漏れることはありません。」
けれど、そのシート自体が傷んでいたり、そもそも施工されていなかったりすると、話は変わってきます。
雨漏りの原因を探るときに見えてくるもの
「雨漏りって、だいたいどこからなんですか?」
そんな質問をいただくことがよくあります。でも、実際のところ“ここです!”とすぐに断言できるケースばかりではありません。
「多いのは、防水シートが経年劣化で破れていたり、昔の施工で隙間ができてしまっていたパターンです。」
「つまりシートそのものが古くなってるってことですね。」
「はい。それが一番多いですね。でも中には、防水シート自体が施工されてなかったってこともあるんですよ。」
「えっ…それって本当にあるんですか?」
「あります。昔の建物で、外壁材だけ張られてて、防水シートが省略されているケース。見た目には分かりませんから、外壁を剥がすまで気づかないんです。」
そうした原因に加えて、外壁のひび割れや、コーキング材の劣化によって水が入ることも。さらには屋根の設計自体に“雨の抜けが悪い”部分があると、そこから水がたまって浸入してしまうんです。
「だから一概に“ここが原因です”とは言えないんです。複数の要因が絡んでいることも多いですから。」
目に見えることと、見えないことの両方を考える
原因を特定するためには、現場での丁寧な確認が欠かせません。
屋根の上に登り、勾配や雨水の流れ方をチェックしながら、外壁の状態や目地の痛み具合を一つずつ見ていきます。
「たとえば、コーキングだけの問題なら、その部分を打ち直すだけで済むこともあります。でも、防水シートまで傷んでいたら、屋根や壁を一度剥がしてやり直す必要も出てきます。」
「そこまでになると、けっこう大掛かりですね…」
「そうなんです。でも逆に、早い段階で見つかれば、ちょっとした補修だけで済むこともあります。」
この“早めの対応”こそが、雨漏り対策で一番大切なこと。ほんの小さなシミや、普段と違う違和感を見逃さないことが、建物全体を守る結果につながるのです。
いま気づけたなら、それがいちばんのタイミング
雨漏りの原因は、いつも見えているとは限りません。だからこそ、“ちょっとおかしいな”と思ったときにこそ、動き出すことが大切です。
「これは雨漏りかも?」と感じたときは、どうかお気軽にご相談ください。
福岡市東区・太宰府市・筑紫野市・大野城市・小郡市にお住まいの方は、ハウジングコートがしっかり現地調査に伺います。
早めの対処が、大きな工事を防ぐいちばんの近道です。