外壁塗装は見積もり依頼や業者選びから工事の進行まで、多くの手間がかかる工事です。足場を組む必要があるため、日常生活にも多少の影響を与えることがあります。しかし、お住まいを守るためには欠かせない重要なメンテナンスです。
高耐久塗料は存在するが完全なメンテナンスフリーは不可能
現在の塗料は技術の進化により、耐久性が飛躍的に向上しています。以前は10年ごとの塗装が目安でしたが、今では15年から20年以上の耐久性を持つ塗料も増えてきました。
しかし、「一度の塗装で永久にメンテナンス不要」といった営業トークには注意が必要です。2023年2月現在、主要な塗料メーカーでも完全なメンテナンスフリーの塗料は開発されていません。このような説明を受けた場合、誤解を招く営業の可能性があります。
塗装が不要な外壁素材とは
外壁には塗装が不要な素材も存在します。その代表例がタイルとレンガです。
タイルとレンガの特性
- 劣化しにくい素材: 無機物でできているため紫外線による劣化がほとんどありません。
- 塗装不要: 自然な質感を維持するため塗装の必要がありません。
しかし、注意点としてタイルやレンガを固定するためのモルタル部分にはひび割れが発生する可能性があります。この部分は適切な補修が必要です。また、雨樋や破風などの付帯部は別途塗装が求められます。
レンガ調やタイル調のサイディングに注意
レンガ風やタイル風のサイディングも多くの住宅に採用されていますが、これはボード状の建材であり塗装が必要です。「うちはレンガだから塗装不要」と思っている方でも、実際には塗装が必要な場合があるため注意しましょう。
屋根の塗装が不要な素材も存在する
外壁と同様に、屋根にも塗装が不要な素材があります。その一例が陶器瓦です。陶器瓦は耐久性が高く塗装の必要がありません。しかし、色を変更したい場合には塗装することも可能ですが、次回以降の塗装メンテナンスが必要になる点を理解しておきましょう。
塗装工事を検討する際のポイント
塗装工事を検討する場合は、まずお住まいの素材を確認し、塗装の必要性を見極めることが重要です。また、コーキングや付帯部の耐久性も考慮することで、次回の塗装までの期間を延ばすことが可能です。
信頼できる業者を選ぶためには、提案内容の詳細を確認し、誠実な説明が行われているかどうかを見極めましょう。お住まいの寿命を延ばすためにも、正しい知識と慎重な業者選びが欠かせません。