「ガルバリウムって塗装いらないって聞いたんですけど、本当なんですか?」
福岡市東区多々良にお住まいのK様から、屋根の塗り替えについてご相談をいただいた際のひと言。お話を伺うと、築18年で屋根にはガルバリウム鋼板が使われており、初めての塗装をご検討中とのことでした。
ガルバリウム鋼板の耐久性とメンテナンスのタイミング
実際に屋根の様子を見てみると、表面には細かな色褪せとツヤの消失が見られました。サビなどは発生していませんが、表面の保護力は少しずつ低下してきている印象でした。
「ガルバリウムは確かに丈夫な素材ですが、全く塗装がいらないというわけではないんです。」
「えっ、そうなんですか?“一生持つ”って聞いたので安心してました。」
「実際には、屋根だと15〜20年ほどが塗り替えの目安です。紫外線や雨風にさらされるぶん、外壁よりも劣化が早く出やすいんです。」
「じゃあ、このタイミングで塗装するのがちょうどいいってことですか?」
「そうですね。表面の劣化が軽いうちに塗装しておくことで、素材を長く守ることができます。」
メリットは多いが、注意点も
屋根の傾斜を確認しながら、ガルバリウム鋼板の特徴についてもお話ししました。
「ガルバリウムの魅力は、なんといっても耐久性と軽さです。昔のトタンに比べてサビに強く、モダンな外観にもよく合います。」
「デザイン的にも気に入ってるんですよ。スタイリッシュに見えるし。」
「はい、見た目のバリエーションも豊富ですし、メンテナンス頻度が少なくて済むのもメリットです。ただ、注意点もあります。」
「たとえば、どんなところですか?」
「鉄板ですので、夏場は熱を持ちやすく、屋根裏が暑くなる傾向があります。それから、雨音が響くと感じる方もいますね。」
「あ〜、たしかに雨が強いとちょっと気になりますね。」
「断熱材の厚さや屋根裏の構造によっても変わるので、今回のような再塗装の際にそういった部分もチェックしておくと安心です。」
ガルバリウム鋼板の塗装方法とは?
K様邸では、表面にまだサビが出ていないことを確認し、通常の鉄部と同様の塗装工程で対応できる状態でした。
「まずは屋根を高圧洗浄して、汚れをしっかり落とします。その後、ケレンという作業で古い塗膜や浮き上がりを除去します。」
「ケレンって初めて聞きました。結構手間がかかるんですね。」
「はい、下地処理が甘いとすぐに剥がれてしまうので大事な工程です。その後、サビ止め塗料を下塗りしてから、中塗り・上塗りの2回仕上げで塗装します。」
「外壁と比べて塗る面積は少ないのに、工程は同じくらいしっかりしてるんですね。」
「そうなんです。屋根は直接雨や紫外線を受けるので、しっかり施工しないと意味がありません。」
また、ガルバリウム鋼板は塗装する際に相性の良い下塗り材を選ぶ必要があります。専用のプライマーを使わずに塗装してしまうと、早期の剥がれにつながるケースもあるため、素材に対する知識を持った業者による施工がとても大切です。
さらに、沿岸地域では塩害の影響を受けやすいため、通常よりも劣化が早くなる可能性があります。環境に応じて塗料のグレードや種類を選ぶことも、長持ちのポイントになります。
将来のメンテナンスまで見据えて
お客様からは、今後のメンテナンスについても質問をいただきました。
「次の塗り替えって、また20年くらい後で大丈夫ですか?」
「使用する塗料にもよりますが、耐久性の高いものを選べば15〜20年程度もちます。点検だけは定期的にされた方が安心ですね。」
「なるほど、じゃあ今回しっかりやっておけば、しばらくは安心できそうですね。」
「はい。初めての塗装としては、ちょうどいいタイミングです。」
実際の点検では、屋根の重なり部分やビスまわりなど、劣化が出やすい細かい箇所も確認しておくと、より安心していただけます。見落とされやすい部分こそ、職人の目で丁寧に確認することが求められます。
ガルバリウム鋼板は、確かに耐久性・デザイン性に優れた素材です。しかし、塗装やメンテナンスをしないまま放置すると、性能を十分に発揮できなくなることも。特に、環境によっては塩害や飛来物の影響を受けやすいため、使用状況に合った対策が必要です。
福岡市東区・太宰府市・筑紫野市・大野城市・小郡市で、屋根や外壁のガルバリウム鋼板塗装をお考えの方は、ハウジングコートまでお気軽にご相談ください。塗装の必要性やメンテナンス方法を、わかりやすくご説明いたします。