近年のお住まいにはスレート屋根が使われていることが多く、これまでの陶器瓦とは異なり安価な建材ではあるものの塗装工事が必須となっています。
陶器瓦に比べると非常に薄型となっていますが、それゆえに塗装時にちょっとした問題が発生してしまいます。
それが塗装をすると重なり合った瓦同士の隙間を塗料が塞いでしまうと言うことです。
隙間なく塗装した方がいいのでは？と思われるかと思いますが、屋根に関しては瓦同士の隙間を設けなければ雨漏りを引き起こしてしまうリスクが高まります。
屋根は構造上屋根の下に雨水が入り込んでしまうようになっており、入り込んだ雨水を排出してあげる必要があるのです。
そのため塗膜が隙間を塞いでしまった際には縁切りと呼ばれる作業を行います。
縁切りではカッターによって塗膜を切る方法と事前に縁切り用の道具を使用する二つの方法があります。
以前はカッターによる縁切りが主流でしたが塗装が終わった後の作業となるため、きれいに仕上げた屋根に足跡を付けてしまったり塗膜がきれいに切れなかった場合には剥がれを起こしてしまうなどいくつかの問題点がありました。
これを解消したのがタスペーサーで、タイミングとしては下塗りの後に道具を装着することで屋根と屋根の間に隙間を作ることができます。
さらには作業時間の短縮もできるなど従来の縁切りが抱えていた問題をほとんど解消できるのがタスペーサーとなっています。
少なくとも縁切りを行う必要がある屋根の場合は見積もりにタスペーサーの項目が含まれているかを確認するといいでしょう。
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