塗料には、ウレタンやシリコンなど、樹脂の種類によって性能やグレードが決まっています。その中でも、高い性能を持つフッ素塗料を上回る耐久性を誇るとされるのが無機塗料です。
無機塗料の性能は注目されていますが、同時に注意すべき点もいくつか存在します。無機塗料に興味がある方や、次回の塗り替えに採用を検討している方は、ぜひこの機会に無機塗料の基礎知識を押さえておきましょう。
無機塗料とはどんな塗料?
一般的に使用されるウレタンやシリコンなどの塗料は、合成樹脂を使用した「有機塗料」と呼ばれます。一方、無機塗料は有機物である合成樹脂を含まない塗料を指します。しかし、実際には無機物だけで塗料を作ることはできないため、有機塗料に無機物を配合したものが無機塗料とされています。
無機物とは、紫外線の影響をほとんど受けないガラスや陶器などの素材を指します。そのため、無機物を含む無機塗料は、紫外線による劣化が少なく、高い耐久性を持つとされています。
ただし、無機塗料の有機物と無機物の割合には明確な基準がないため、無機物がわずかに含まれているだけでも無機塗料と名乗ることができます。このため、有機物の割合が多い無機塗料は、通常の有機塗料と性能があまり変わらない場合もあり、選ぶ際には注意が必要です。
無機塗料の特徴
1. 高い耐久性
無機物由来の高い耐久性が最大の特徴です。一般的に15年以上の耐用年数を持ち、長期的なメンテナンスコストを抑えることが期待できます。
2. 優れた防汚性
無機塗料は汚れが付きにくく、コケやカビの発生も抑制します。親水性が高いため、万が一汚れが付着しても雨水で洗い流されやすくなっています。これは、ガラス表面の汚れが水で簡単に落ちるのと似ています。
3. 耐候性の高さ
紫外線や雨風による劣化が少なく、長期間にわたり美観を維持できます。
無機塗料の注意点
1. 高額な費用
高性能である分、初期費用が高額になります。一度にかかる費用が大きいため、予算とのバランスを考慮する必要があります。
2. ひび割れのリスク
無機物を多く含むため、塗膜が硬くなりがちです。その結果、建物の動きや振動に追従しにくく、モルタル外壁などひび割れが発生しやすい素材との相性が良くありません。
3. 塗料の品質に差がある
無機塗料は、無機物と有機物の配合比率に明確な基準がないため、製品ごとに性能が大きく異なる場合があります。信頼できるメーカーや製品を選ぶことが重要です。
無機塗料を選ぶ際のポイント
- 信頼性の高いメーカーを選ぶ:実績や評判を調べ、信頼できるメーカーの製品を選びましょう。
- 業者の技術力を確認:無機塗料の施工には高度な技術が求められるため、経験豊富な業者に依頼することが重要です。
- 建物の素材との相性を考慮:モルタル外壁など、ひび割れが起きやすい素材には不向きな場合があります。
最後に
無機塗料は、その高い耐久性や防汚性から魅力的な選択肢ではありますが、選定や施工には注意が必要です。特に、悪徳業者が無機塗料のメリットを誇張して質の低い製品を勧めてくるケースもあります。
無機塗料を検討する際は、正しい知識を持ち、信頼できる業者と相談しながら慎重に選びましょう。長期的な視点で最適な塗料を選ぶことで、大切なお住まいを守ることができます。
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