先日、筑紫野市美しが丘南のM様邸にお伺いしました。M様は築15年の二階建て住宅にお住まいで、外壁の再塗装をご検討中。玄関先でお会いした瞬間、M様は外壁を指差しながらこう話されました。
「もう10年以上塗り替えていないんですが、最近、壁に小さなひびや浮きが出てきて…。塗装すればきれいになると思うんですが、下地が大事って聞いて、ちょっと不安で…」
「なるほど、確かに下地がしっかりしていないと、どんな塗料を使ってもすぐ剥がれてしまいます。まずは状態を一緒に見ていきましょう。」
家の周りを回りながら外壁をチェックすると、サッシ周りにヘアクラック(細いひび)が入り、一部では旧塗膜が浮いて剥がれかけていました。
現場でのお客様とのやり取り・状況確認
「やっぱりひび割れてますね…。でも塗料で隠れるなら大丈夫ですよね?」
「見た目は隠れますが、下地の補修をしないまま塗装すると、半年もしないうちにまた剥がれます。まずはひび割れを埋めて、浮いている旧塗膜をしっかり剥がす必要があります。」
そう言って、私はカッターで浮いた塗膜を少しめくり、M様に見せました。
「ほら、これだけ浮いていると、上から塗料を塗っても密着しないんです。ここはケレン(削り)をして、下地を整えます。」
「そんなに丁寧にするんですか…。てっきりペンキを塗るだけだと思ってました。」
「下地処理が塗装の寿命を決めるんです。ここを手抜きすると、どんな高級塗料を使っても意味がないんですよ。」
施工内容や不安解消の会話
実際の施工方法についても詳しく説明しました。
「まず高圧洗浄で古い汚れやコケを落とします。そのあと、浮いた塗膜を剥がして、ひび割れはシーリング材で補修します。下地が平らになったら、密着性を高める下塗り材を塗布します。これでようやく上塗りがしっかり定着します。」
「なるほど…。下塗りがあるのは知ってましたが、その前の作業がそんなに多いとは。」
「職人の腕は、仕上げの色よりも“見えない下地”に出ます。きっちり下地を作ることで、塗膜が10年以上長持ちします。逆に下地を省くと、3年で剥がれてしまうこともあります。」
M様は真剣な表情でうなずきながら、最後にこう言いました。
「そこまでやってもらえるなら安心です。ぜひお願いしたいです。」
職人が解説!外壁塗装における下地処理のポイント
外壁塗装では、塗料選びや色決めよりも「下地処理」が最も重要です。現場経験から言えるのは、下地がしっかり整っていれば、どんな塗料でも本来の耐久性を発揮するということです。逆に、下地が傷んだまま塗装すると、早期の剥がれやひび割れが再発し、塗り替え費用がかさみます。
下地処理には、高圧洗浄、ケレン作業、ひび割れ補修、シーリング打ち替え、下塗り塗布など多くの工程があります。これらを丁寧に行うことで、塗料がしっかりと密着し、建物を長期間守ることができます。
太宰府市や筑紫野市、周辺地域で外壁塗装をご検討の方は、価格だけでなく、下地処理をどこまで丁寧に行うかを必ず確認してください。信頼できる職人は、見えない部分の手間を惜しまず、家を長持ちさせる施工をしてくれます。