先日、福岡市早良区田村にお住まいのお客様から「外壁に隙間があるんですが、見てもらえますか?」とのご相談を受け、午後一番にお伺いしました。玄関先に出てこられたお客様は、少し緊張気味の表情で、さっそくこんなお話をされました。
「この前、窓の近くの壁をふと見たら…なんか線みたいなスキマが見えて。最初は気のせいかと思ったんですけど、日に日に気になるようになってきて」
私も実際に確認してみると、確かに窓回りのサイディングの継ぎ目部分で、シーリングがやせ細り、ほんの少し隙間ができていました。角度によってはわかりづらいですが、近づいて見ると明らかです。
「この部分、シーリングが劣化して隙間ができちゃってますね。中の弾力がなくなって、収縮してる状態です。これ、放っておくと中に雨水が入ってしまう可能性があるんですよ」
「えっ…雨漏りとかになるんですか?」
「そうですね。雨が入り込んで、内部の木部や断熱材が濡れると、カビや腐食の原因になります。最初は小さな隙間でも、そこから傷みが広がることもあります」
お客様は眉をひそめて「まさか、こんな小さい隙間から…」と、驚かれた様子でした。
外壁の状態を一緒に確認。北側に痛みが集中
「よかったら、お家の周りを一緒に見て回りましょうか。外壁の状態、他にもチェックしておきますね」
そうお伝えして、お客様とぐるっと建物を一周しました。特に北側の壁面では、日が当たらないせいか、シーリングの硬化やひび割れが顕著に現れていました。
「うわ…ここ、かなり傷んでますね。白く粉が吹いてる感じもありますけど、これは…?」
「これは“チョーキング現象”っていって、塗膜が劣化して防水性能が落ちてきてるサインですね。ここまでくると、塗装とシーリングの打ち替え、両方考えた方が安心ですよ」
「塗装は10年くらいって聞いてたんですけど、うちはもう12年になるんですよ…。そろそろかなとは思ってたんです」
「それなら、まさに今がいいタイミングですね。遅すぎず、早すぎず。シーリングも塗装も同時にメンテナンスすれば、外壁全体がしっかり長持ちしますよ」
お客様はその場で納得されたように、「やっぱりプロの目で見てもらうと違いますね…。自分じゃここまで分からなかったです」と笑顔を見せてくださいました。
ご近所への配慮や工事の流れも丁寧にご説明
一通り外壁の状態を確認した後、お客様からこんな質問がありました。
「こういう作業って、やっぱり工事中の音とかニオイとか、ご近所さんに迷惑かけたりしませんか?」
「いい質問です。シーリングの打ち替えは基本的に手作業なので、大きな音は出ません。塗装の際も、養生をしっかりしてニオイの拡散を防ぎますし、工事前にはこちらでご近所さんに挨拶回りをしますのでご安心ください」
「それなら安心ですね。うちの隣、赤ちゃんがいるお宅で…ちょっと気になってたんです」
「そういうご事情も事前に教えていただければ、時間帯の調整も可能です。なるべくご迷惑をおかけしないよう配慮しますから、大丈夫ですよ」
「そこまでしてくれるんですね…すごく丁寧ですね」
「ありがとうございます。私たちもこの仕事、近所の方との信頼関係が大事だと思ってますから!」
そんなやり取りのあと、お客様から「それじゃあ、一度正式にお見積もりをお願いできますか?日を改めて、内容を詳しく聞きたいです」とお話をいただきました。
職人が解説!外壁に隙間ができる原因と対処法
外壁に生じる隙間の多くは、シーリング(コーキング)の経年劣化が原因です。紫外線、風雨、寒暖差などにさらされることで、シーリング材が少しずつ硬くなり、弾力を失って収縮していきます。その結果、外壁材との間に隙間ができてしまうのです。
また、外壁材自体も温度や湿気の影響で微細な動きを繰り返すため、継ぎ目や接合部にストレスがかかりやすく、放っておくとひび割れが進行します。
このような隙間を放置すると、雨水の侵入や内部の木材腐食、さらには断熱性能の低下など、建物全体に悪影響が出るリスクがあります。見た目に大きな損傷がなくても、内部ではゆっくりと被害が進んでいるケースも多いのです。
シーリング補修は、「打ち増し」よりも古いシーリングを撤去して打ち直す「打ち替え」が基本です。そして外壁塗装とセットで行うことで、塗膜とシーリングの密着性が上がり、防水性能が飛躍的に高まります。
福岡市早良区をはじめ、筑紫野市や太宰府市、小郡市などで外壁の隙間が気になる方は、早めに点検をご依頼ください。現場経験豊富な職人の目でしっかり確認し、最適な施工をご提案します。