
先日、小郡市三国が丘のS様から「外壁を触ると白い粉が付くんですが、自分で何とかできるものでしょうかねぇ」とご相談があり、外壁の状態を確認しに伺いました。
DIYでしたいお気持ちはよく分かるんですが、チョーキングは“表面が汚れているだけ”とは違い、塗膜の劣化が進んだサインでもあります。実際の壁を前にしてお話しすると、言葉だけでは伝わりにくい部分も自然とイメージしやすくなるんですよね。
「こうやって触ると指が白くなるんですよ。水で洗えば取れるような気もするんですが…」
「粉だけなら落ちますが、原因は塗膜が弱っていることなんです。外壁が『そろそろ替えどきですよ』と教えてくれている状態ですね」
粉の正体は、紫外線などで分解された塗料の顔料が表面に出てきたもの。いわば住宅の“疲れのサイン”です。
「そうすると、上から塗れば元に戻るってわけでもないんですね」
「そうなんです。チョーキングが出ていると、塗料がうまく密着しないんですよ。下地を整えずに塗ってしまうと、早く剥がれてしまうことがあります」
「なるほど…まずは下地を整えないといけないわけですね」
「はい。仕上がりを左右するのは、実は“塗る前の準備”なんです」
DIYがうまくいかないケースの多くは、この下地処理が不十分なことが原因です。
チョーキング進行によるDIY作業の難易度上昇
「この粉をしっかり落とせたら、塗っても大丈夫なんでしょうか」
「落とせれば塗れます。ただ、強いチョーキングだと粉が中まで入り込んでいて、水洗いだけでは取れないことが多いんです」
表面に粉が戻ってくるようなら要注意で、洗浄が甘いと塗料がのりません。見た目がザラついたり、短期間で剥がれたりしてしまいます。
「高圧洗浄を使えば落ちそうな気もしますけど…」
「落ちますが、圧が強すぎると外壁を傷めることがあるんです。塗膜が弱っていると、勢いでめくれてしまうこともあってですね」
チョーキングが出ている外壁ほど脆く、高圧洗浄機を“強めに”当てるのはとても危険です。
「外壁がザラザラしているようにも感じるんですが、これも劣化なんですか?」
「はい。塗膜の樹脂が抜けてくると表面が荒れてきます。下塗りで整えないと、そのザラつきがそのまま仕上がりに出てしまうんですよ」
DIYではこの“表面を平らに戻す作業”が抜けやすく、ここが仕上がりの差になる部分です。
下地処理と下塗りがDIYの成否を左右する理由
「なんだか、思っていたよりも手間がかかるものなんですねぇ」
「そうなんです。塗る作業より、その前の洗浄と下塗りがいちばん大事なんですよ。ここが丁寧だと塗料の持ちも全然違ってきます」
チョーキングがある外壁は、洗浄→乾燥→下塗り→中塗り→上塗りという工程が基本ですが、DIYで多い失敗は“洗浄不足”と“下塗り不足”。
見た目より、下準備の精度が仕上がりの良し悪しを決めます。
「塗る前の工程をおろそかにしないことが大切なんですね」
「その通りです。丁寧に下地が整っていると、同じ塗料でも仕上がりがきれいになります」
チョーキング外壁をDIYで扱う際の要点
チョーキングは外壁塗膜の劣化サインで、表面の粉を洗い流しても“塗膜そのものの弱り”は戻りません。粉が残れば密着が悪くなり、高圧洗浄の使い方によっては外壁を傷めることもあります。DIYで作業される場合は、粉を丁寧に落とし、外壁に合った下塗り材を選び、しっかり乾燥させることが重要です。これらを守ることで、塗料が本来の性能を発揮します。
太宰府市・筑紫野市・小郡市・大野城市・福岡市東区・福岡市早良区で外壁のチョーキングにお困りの方には、外壁の状態に合わせたご提案や、DIYを検討されている方へのアドバイスも行っています。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。











