先日、福岡市早良区原のT様から「通気口のまわりの汚れが急に気になるようになって…」とご相談があり、確認に伺いました。通気口は外壁の中でも湿気・風・汚れが集まる場所で、小さな変化が起きやすい部分です。近づいて見ると、その理由がすぐに分かる状況でした。
「ここなんですが、前より黒くなってる気がして」
「確かに通気口の下側に黒ずみが出ています。空気が抜けるところなので、汚れが付きやすいんです」
黒ずみはまだ軽度でしたが、触ると細かな粉が残る感触があり、初期劣化のサインがしっかり出ていました。
「ザラザラするのが気になるんですよね」「ザラつきは塗膜が疲れてきた合図なんです。湿気の当たり方がほかの場所と違うので、早めに変化が出やすいんですよ」
通気口は目立たない位置にあることが多く、毎日見ていても気づきにくい部分です。それだけに、一度変化し始めると進行が早く感じられます。
「これって洗えば落ちますか？」「落ちる汚れもありますが、塗膜が弱っていると洗浄で剥がれることもあるので注意ですね」
通気口まわりで起きる劣化の特徴を説明
「ここ、少し浮いて見えるんですけど…」「はい。塗膜の中に湿気が入り込むと、こういう浮きが出てきます」
湿気がこもる構造になりやすいせいか、小さな浮きでも内部の状態に大きく影響することがあります。
「外壁ってもっと頑丈なものかと思ってました」「広い面は強いんですが、通気口みたいな境界部分は弱点になりやすいんです」
通気口の縁を触ると、ごくわずかに段差があり、下地との密着が弱くなっていることが感じ取れました。こういう小さな違和感は案外見落とされやすいものです。
「ひびが小さくても影響ありますか？」「あります。ここから水が入ると乾きにくい場所なので、じわじわ広がる可能性があります」「小さな部分でも油断できませんね」「むしろ小さな部分こそサインが出やすいんです」
通気口は建物内部の湿気と外気が交わる場所なので、同じ外壁でも環境が少し違い、その差が劣化に現れます。
補修内容をT様と丁寧に打ち合わせ
「この状態なら、まだ急がなくてもいいですか？」「黒ずみだけなら急ぎではないですが、塗膜の浮きが広がる前に手を入れるのが安心ですね」
浮きの度合いを確認しながら会話を続けると、T様も状況を把握されていく様子がありました。説明していくほど、通気口まわりがどれほど外壁に影響を与える場所か理解していただけます。
「補修って大がかりになります？」「範囲が小さいので部分補修で整えられますよ」「意外と手軽なんですね」「はい。ただ放置すると周囲に広がるので、早めだと負担が少ないんです」
通気口のような局所的な劣化は、対応の早さで結果が大きく変わることがあります。
通気口まわりの劣化を防ぐために知っておきたいこと
通気口まわりは湿気と空気の流れがぶつかるため、黒ずみ・ザラつき・塗膜の浮きといった初期劣化が出やすい場所です。進行するとひび割れから水が入り込み、下地や通気層にまで影響が及ぶことがあります。小さな変化を早めに見つけ、洗浄・補修・塗り直しを適切に行うことで外壁全体の耐久性を守れます。普段は気にしない部分だからこそ、ふとした違いが大きなサインになることを知っておくことが大切です。
太宰府市・筑紫野市・小郡市・大野城市・福岡市東区・福岡市早良区では、通気口まわりの補修や外壁診断を承っています。気になる部分があれば、ご自宅の状態に合わせて最適な方法をご提案いたします。
