
太宰府市梅香苑でお住まいのK様から、「外壁に貼っている補修テープ、このままにしておいて大丈夫なのか判断がつかなくて」とご相談をいただきました。
外壁を確認すると、細いひび割れの上にシルバーのアルミ補修テープが貼られています。
「数年前にヒビを見つけて、雨が入るのが心配でとりあえず貼ったんですけど、これが正解だったのかずっと引っかかっていて」
「なるほど。その状況なら、テープを貼った判断自体は間違っていませんよ。急な雨を防ぐ応急処置としては、アルミテープは実際によく使われます」
「そう言ってもらえると少し安心します。ただ、ずっと貼りっぱなしでいいのかは不安で」
「そこですよね。アルミテープは“今すぐの雨を止める”役割はありますが、外壁そのものを直す材料ではないんです」
アルミ補修テープは防水性が高く、短期的には頼りになります。ただ、外壁の劣化を止めたり、進行を防ぐ役割までは担っていません。
アルミテープと外壁の動き、貼りっぱなしで起きやすいこと
「外壁を直しているわけじゃない、というのはどういう意味なんでしょう?」
「外壁って、見た目は動いていないようで、実は毎日少しずつ伸び縮みしているんです。気温が上がれば膨らみますし、下がれば縮みます」
「そんな動きがあるとは思っていませんでした」
「そうですよね。そこで一つ聞きたいんですが、アルミってどんな素材のイメージがありますか?」
「硬くて、しっかりしている感じです」
「まさにその通りで、その“硬さ”が外壁の動きには合わないことが多いんです」
外壁材はわずかですが常に動いています。その動きに追従できない素材を使うと、見た目以上に負担がかかります。
「じゃあ、時間が経つとどうなりますか?」
「端から少しずつ浮いてきやすくなります。すると雨が入りやすくなりますし、もう一つ問題なのが、テープを貼ると下の状態が見えなくなることです」
「確かに、剥がさないと中は分からないですね」
「そうなんです。外壁の劣化は表より中で進むことも多いので、貼りっぱなしだと気づくのが遅れがちになります」
将来の塗装も含めて考えたときの判断
「このまま将来、外壁塗装をすることになった場合って、何か問題は出ますか?」
「そこは、皆さんが一番気にされるところですね。結論から言うと、塗装前にはアルミテープは必ず剥がします」
アルミテープは塗装の工程上、そのまま残すことができません。
どんな塗料を使う場合でも、下地を一度“素の状態”に戻す必要があります。
「その際に、糊が外壁に残りやすくて、その処理が必要になることが多いんです」
「糊が残ると、そんなに影響があるんですか?」
「あります。糊が残ったままだと塗料を弾いたり、仕上がりにムラが出たりします。だから、貼っている期間が長いほど下地処理に手間がかかるケースが多いですね」
見た目では分からなくても、こうした下地の影響は仕上がりや耐久性に差として出てきます。
「それを聞くと、早めに考えた方が良さそうですね」
「そうですね。ちなみに、今後この家にはまだしばらく住まれるご予定ですか?」
「はい、そのつもりです」
「それなら、ひび割れはコーキングで補修して、外壁の動きに追従できる状態にしておく方が安心だと思います」
外壁補修テープをどう判断するべきか
外壁用のアルミ補修テープは、雨を一時的に止めるという意味では有効な方法です。ただし、長期間にわたって外壁を守る補修方法ではありません。
外壁は日々、紫外線や雨、気温差の影響を受けながら伸び縮みを繰り返しています。その動きに対応できない補修を続けると、表面では分からない劣化が内部で進行することがあります。
特に太宰府市梅香苑のように、雨や湿気の影響を受けやすい地域では、テープの下で水が回り、外壁材や下地を傷めてしまうケースも少なくありません。
外壁に補修テープが貼られている状態は、「これで安心」ではなく、「一度、状態を正しく判断するタイミング」と捉えることが大切です。
応急処置と本補修を正しく使い分けること。それが、外壁を無理なく長く守るための、いちばん確実な方法です。
太宰府市・筑紫野市・小郡市・大野城市・福岡市東区・福岡市早良区で、
外壁の補修テープが気になっている方は、お気軽にご相談ください。
今の状態を一緒に確認しながら、必要なことを整理してお伝えします。











