外壁は、時間の経過や周囲の環境による影響でさまざまな劣化症状を引き起こします。その中でも、サイディングボードの反りや浮きは、外壁劣化の末期症状といえる深刻な状態です。これが発生すると見た目の問題だけでなく、隙間から雨水が侵入しやすくなり、雨漏りや構造体の腐食の原因となる可能性があります。
今回は、サイディングボードの反りや浮きの原因と、適切な補修方法について詳しく解説します。外壁のトラブルを未然に防ぎ、長く快適に暮らすための参考にしてください。
サイディングボードに反りや浮きが発生する原因
サイディングボードが劣化する主な原因は、外壁の防水性が低下してしまうことにあります。特に普及率の高い窯業系サイディングでは、その素材特性上、吸水しやすい点が問題となります。
防水性の低下と吸水
窯業系サイディングはセメントを使用しており、雨水や湿気を吸収しやすい性質があります。外壁を保護している塗膜が経年劣化で防水性を失うと、雨水や湿気がサイディングボードに染み込みます。これにより以下の現象が起こります:
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膨張
雨水や湿気を吸収してサイディングボードが膨らむ。 -
収縮
晴れの日に日光や高温で表面から乾燥することで、収縮が起こる。
この膨張と収縮を繰り返すことで、サイディングボードの反りや浮きが発生します。
コーキングの劣化
サイディングボードの目地部分に使用されるコーキング材(シーリング材)が劣化すると、目地から雨水や湿気が内部に侵入します。これも膨張・収縮の繰り返しを引き起こし、サイディングボードの反りや浮きの原因となります。
反りや浮きの補修方法
サイディングボードの反りや浮きは、症状の進行度合いによって補修方法が異なります。軽度な場合は簡易的な対応が可能ですが、重度の劣化では大規模な修繕が必要です。
1. ビスやクギによる固定
軽度な反りや浮きの場合、ボードの端をビスやクギで固定して補修を行います。この方法はあくまで応急処置に過ぎないため、防水性を高めるために外壁塗装やコーキングの打ち替えを同時に行うことが重要です。
2. 部分張替え
反りや浮きが進行している場合は、劣化したサイディングボードを部分的に張り替える対応が必要です。ただし、築年数が経過していると、同じデザインのサイディングボードを入手できない場合があります。この場合、デザインの違いが目立たないよう調整が必要です。
3. 全面張替え
築30年以上経過している場合や、サイディングボード全体に劣化が広がっている場合は、全面張替えが推奨されます。全面張替えではデザインの統一感を保てるだけでなく、防水性や断熱性も一新され、外壁の寿命を大幅に延ばすことができます。
反りや浮きを防ぐためのポイント
サイディングボードの反りや浮きを未然に防ぐためには、定期的な塗装メンテナンスが欠かせません。
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定期的な塗装
外壁塗装は防水性を維持するための重要な工程です。10年を目安に塗り替えを行うことで、防水性を保ち、サイディングボードの劣化を防ぐことができます。 -
コーキングの打ち替え
コーキング材は劣化しやすいため、約5~10年ごとに打ち替えを行い、目地の防水性を確保しましょう。
最後に
サイディングボードの反りや浮きは、放置すると建物全体の劣化を招き、大規模な修繕工事が必要になることもあります。これを防ぐためには、早期発見と適切なメンテナンスが重要です。
外壁塗装やコーキング補修など、できる限りの対応を行うことで、お住まいの寿命を延ばし、安心して暮らせる環境を維持しましょう。サイディングの異変を感じた際は、早めに信頼できる専門業者に相談することをおすすめします。
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