「うちの外壁ってサイディングだと思ってたんですけど、業者さんにはモルタルって言われて…。見た目はあまり変わらないように見えるけど、どう違うんですか?」
筑紫野市美しが丘にお住まいのM様から、外壁塗装についてのご相談をいただいた際のこと。現地で実際の外壁を確認しながら、素材の違いやメンテナンス方法についてのやりとりがありました。
サイディングにもさまざまな種類があります
M様邸は築12年。外壁のメインは窯業系サイディングで、ところどころにコーキングの劣化や表面の色あせが見られました。
「こちらは窯業系サイディングですね。セメントが主成分のボード材で、日本の住宅で最も多く使われています。」
「サイディングって1種類だけじゃないんですね。意外でした。」
「はい。窯業系のほかに、金属系、木質系、樹脂系といったタイプがあります。それぞれ耐久性やメンテナンス性、見た目にも違いがあるんですよ。」
「なるほど…デザインだけでなく、素材そのものの違いもあるんですね。」
実際にチョーキングの症状が出ている面では、手に白い粉が付く様子を確認していただきながら、それぞれの特徴について説明しました。
モルタル外壁の特徴と注意点
建物の裏側には、モルタルで仕上げた部分もありました。目立たないものの、ヘアクラックが複数見られる状態でした。
「この部分はモルタルですね。左官仕上げならではの独特な質感が特徴です。」
「へぇ、ここは塗ってある感じですね。昔ながらっていう印象があります。」
「そうですね。継ぎ目がないので見た目がスッキリしますし、デザインも自由度が高いです。ただ、その分ひび割れが起きやすいんです。」
「確かに細かいヒビが入ってますね。これって、どこまでが大丈夫なんですか?」
「髪の毛のように細いクラックであれば、すぐに問題になるわけではありません。ただ、水が入ると内部から劣化が進むので、塗装前にしっかり補修する必要があります。」
「なるほど。補修してから塗るなら、長くもたせられそうですね。」
「はい。表面を整えて塗装すれば、しっかり持たせられますよ。見た目もかなり変わります。」
ALC外壁についてもご説明しました
周囲の建物と見比べながら、外壁材の違いについてお話ししていた中で、ALCについてもこちらからご説明しました。
「このあたりでは、ALCという外壁材が使われているお宅もあります。軽量気泡コンクリートという素材で、断熱性や耐火性に優れているんです。」
「ALCって初めて聞きました。見た目は普通のサイディングと似てるように見えますけど、違うんですね。」
「はい、見た目は似ていますが、内部に気泡があるのが大きな特徴です。その分、水を吸いやすい性質があるんです。」
「じゃあ、塗装で水の侵入を防ぐって感じなんですか?」
「その通りです。防水塗装が非常に重要で、塗膜の劣化を放っておくと内部に水が染み込みやすくなってしまいます。」
タイル外壁への質問も
現場を一通り見て回る中で、向かいの家がタイル貼りであることに気づいたM様が、こんな質問をされました。
「あそこみたいなタイル外壁って、塗装いらないって聞いたことがあるんですけど、本当ですか?」
「はい、タイル自体は耐久性が高く、塗装は基本的に必要ありません。」
「そうなんですね。じゃあ、タイルの家はメンテナンスも楽ってことですか?」
「確かにタイル自体は非常に丈夫ですが、貼り付けている下地のモルタルや接着剤が劣化することもあります。」
「見た目は変わらなくても、裏側で問題が起きることもあるってことですね。」
「はい、なのでタイル外壁でも、定期的な点検や目地の補修は大切なんです。」
今の外壁には塗装で十分対応できます
調査の終盤、M様から施工方法に関する確認がありました。
「うちの場合は塗装で済ませていいんでしょうか?それとも張り替えも必要ですか?」
「現時点では、外壁材自体に大きな損傷は見られないので、補修と塗装で十分対応できます。」
「良かった…。張り替えまで必要かと思ってたので、ちょっと安心しました。」
「目地のコーキングも含めてしっかり施工すれば、10年以上は安心して過ごしていただけるはずです。」
M様邸では、高耐久塗料と目地の全面打ち替えを組み合わせたプランで施工を進めることになりました。素材の違いを踏まえた正しい施工で、住まいの寿命は大きく伸ばせます。
福岡市東区・太宰府市・筑紫野市・大野城市・小郡市で、外壁のメンテナンスや素材選びにお悩みの方は、ハウジングコートまでお気軽にご相談ください。お住まいに合わせた最適な施工方法をご提案いたします。