
先日、福岡市西区今宿にお住まいのM様より、「最近、家の金属のところにサビが出てきたんですけど、やっぱり海が近いからですかね」というご相談をいただきました。
同じくらいの築年数でも、家が建っている場所によって傷み方は変わります。海に近い地域では、外壁より先に金属部分のサビが気になってくることもあります。
「最初は汚れかなと思ってたんですよ。けど、見たら茶色くなってて。ああ、これサビかって。」
「どの辺が一番気になりました?」
「玄関の近くです。毎日通るから、そこはどうしても目につくんですよね。あとから見たら、ほかにも少しありました。」
「この辺は海が近いので、潮の影響は受けやすいですよ。鉄の部分はどうしてもサビが出やすくなりますね。」
海から運ばれる塩分が金属に付着すると、サビが進みやすくなります。海までの距離だけでなく、風の当たり方によっても差が出ます。
「やっぱりそうなんですね。近所の家も似たようになってるところがあって、うちだけじゃないんだなとは思ってました。」
「この辺だと珍しくはないですね。ただ、出てきたサビをそのままにするよりは、塗装するときにきちんと処理した方がいいですよ。」
「外壁の汚れは前から気にしてたんですけど、金属のところまではあんまり見てなかったです。」
「普段そこまで見ないですよね。玄関みたいに毎日目に入るところから気づく方が多いですよ。」
サビは最初から広い範囲に出るとは限りません。小さな変色から始まり、少しずつ目立つようになることもあります。
サビ止めを塗ればもう出てこないと思っていた
「これって、塗るときにサビ止めをしてもらえば大丈夫なんですか?」
「サビ止めは使いますよ。ただ、それでこの先ずっと出ないとは言えないんです。」
「あ、そうなんですか。名前がサビ止めだから、止まるものだと思ってました。」
「そう思いますよね。今出ているサビを落として、そこにサビ止めを塗って、その上から仕上げます。ただ、海が近いと塗装したあとも潮の影響は受けますからね。」
サビ止めは、サビの発生や進行を抑えるために使う塗料です。塗れば金属が今後まったくサビなくなるというものではありません。
「じゃあ、この茶色いところもそのまま塗るわけじゃないんですね。」
「そのままは塗らないですよ。まずサビを落として、表面を整えてから塗ります。」
「よかったです。そのまま上から色をつけるだけだったら、またすぐ出そうだなと思って。」
「サビが残ったままだと、その下で進んでしまうこともありますからね。塗る前の処理もちゃんと見ないといけません。」
表面をきれいに仕上げても、下にサビが残っていれば内部で劣化が進むことがあります。仕上げの塗料だけでなく、その前の処理も確認したい部分です。
「でも、ちゃんとやってもまた出ることはあるんですよね。」
「あります。特にこの辺みたいな環境だと、そこはどうしてもありますね。」
「そこは仕方ないんですね。塗ったらもう気にしなくていいと思ってました。」
「サビについては、塗装後の環境までこちらで変えることはできないので、保証も外壁の塗膜とは別に考える部分があります。そこは工事前にこちらからきちんと説明しますよ。」
サビは立地の影響を受けやすいため、通常の塗膜とは保証の考え方が異なる場合があります。工事前に対象になる範囲を確認しておくと、塗装後の認識の違いも防ぎやすくなります。
サビが気になるなら今の状態に合わせて対策を考える
「サビに強い塗料みたいなのもあるんですか?」
「ありますよ。サビ対策を重視した塗料もあります。ただ、それを使えばもう安心というわけではないです。」
「うちはどうせなら、その辺を少し気にして選びたいですね。せっかく塗って、またすぐ玄関のところが茶色くなるのは嫌なので。」
「M様は外壁の色より、今はサビの方が気になっています?」
「そうですね。外壁ももちろんきれいにしたいですけど、玄関のところは毎日見るんで。塗ったあとにまた出てきたら、やっぱり気になると思います。」
「それなら、今回はこちらもサビの状態をしっかり見て、その部分は処理を考えて見積もりに入れますね。塗料だけ変えるんじゃなくて、今あるサビをどう処理するかまで含めて考えます。」
サビ対策では、仕上げに使う塗料だけを変えても十分とは限りません。現在出ているサビをどの程度落とせるか、その後どのように保護するかまで含めて施工内容を決めます。
「その辺まで見てもらえるなら助かります。自分だと、サビ止めを塗れば終わりくらいに思ってたんで。」
「見た目以上に進んでいるところがないかも確認しますよ。鉄部の状態によっては、サビを落としたあとにどこまで塗装で対応できるかも変わりますからね。」
「玄関の近くだけじゃなくて、ほかの金属のところも見てもらった方がいいですね。」
「もちろんです。せっかく外壁塗装をするなら、鉄部も一緒に確認しておきます。M様が気づいていないところもこちらで見ておきますよ。」
サビは目につきやすい場所だけに出るとは限りません。塗装前の確認では、ほかの鉄部にも同じような傷みが出ていないかを見ておく必要があります。
「保証のところも、あとで聞けばいいですか?」
「見積もりの説明のときにこちらからお話ししますよ。サビはどこまで対応するのか、塗装後はどういう扱いになるのかも先に分かるようにしておきます。」
「それなら分かりやすいです。塗ったら絶対大丈夫ってことじゃないのは分かったので、その中でできることをやってもらえればいいです。」
「そうですね。今のサビをできるだけきちんと処理して、その上で塗装します。ただ、海が近い環境では再び出る可能性もあるので、そこは隠さずお伝えした上で内容を決めましょう。」
海に近い住宅ではサビの出やすさまで考えて塗装内容を決める
海に近い住宅では、潮の影響によって鉄部にサビが出やすくなる傾向があります。玄関まわりなど普段よく見る場所にサビが出ると、外壁の汚れより先に気になることもあります。
塗装では、現在出ているサビを処理してからサビ止めを塗り、その上から仕上げの塗装を行います。ただし、サビ止めを使用しても、その後のサビを完全に防げるわけではありません。特に海に近い場所では、塗装後も塩分や風雨の影響を受け続けます。
サビ対策を重視した塗料を使う方法もありますが、塗料の種類だけでなく、今あるサビをどの程度処理するのか、ほかの鉄部にも傷みが出ていないかまで確認した上で施工内容を決める必要があります。
保証についても、通常の外壁塗膜とサビでは扱いが異なることがあります。工事前の段階で、施工内容とあわせて保証の範囲まで説明を受けておけば、塗装後に認識の違いが出にくくなります。
福岡市西区今宿など海に近い地域で鉄部のサビが気になっている方は、「サビ止めを塗れば大丈夫」と考えるのではなく、今の鉄部がどのような状態なのかを確認し、できる対策と環境上避けにくい部分の両方を把握した上で工事内容を考えてみてください。











