
先日、大野城市下大利にお住まいのN様より、「外壁って種類がいろいろあるみたいですけど、何が違うのか全然分からなくて。塗り替えるときも何を基準に考えたらいいんですか」というご相談をいただきました。
外壁は毎日目にするものですが、どんな材料が使われているのかまで意識する機会は少ないですよね。塗装を考え始めてから初めて、素材や塗料の違いを知る方も多くいます。
「家を建てたときは色とか見た目ばっかり見てたんですよ。壁の種類なんてほとんど気にしてなくて。」
「そこまで覚えてる方の方が少ないですよ。ちなみにN様のお家は、板みたいな外壁を一枚ずつ張ってあるタイプですね。」
「ああ、確かに線が入ってます。あれって模様じゃないんですね。」
「全部が模様じゃないんですよ。N様のお家は窯業系サイディングっていう外壁です。今の住宅ではよく使われてますね。」
窯業系サイディングは、工場で作られた外壁材を張って仕上げるタイプです。デザインの種類が多く、住宅でも広く使われています。
「近所の家も似たような壁が多い気がします。」
「多いですよ。ただ、この壁は板と板の間に継ぎ目があるので、そこも一緒に見ておかないといけないんです。」
「壁そのものだけ見ればいいわけじゃないんですね。」
「そうなんです。間に入ってるゴムみたいなところがありますよね。あれがコーキングです。壁がまだしっかりしてても、そこが先に傷んでくることがありますよ。」
サイディングでは、外壁材の表面だけでなく継ぎ目の状態も確認します。塗装だけではなく、周辺部分まで含めて見ることで今必要な手入れが分かりやすくなります。
「家によって壁が違うなら、塗るものも変わるんですか。」
「変わりますよ。まず今の壁が何なのかを見て、それに合う塗り方を考えるんです。塗料だけ先に決めても仕方ないんですよ。」
サイディングもモルタルもタイルも手入れの仕方が違う
「壁って、ほかにはどんなものがあるんですか。私からしたら全部同じ壁に見えるんですけど。」
「そう見えますよね。よく見るのは今お話ししたサイディングですね。ほかには塗り壁みたいに継ぎ目がないモルタルや、タイルを使った家もありますよ。」
「継ぎ目がない壁は見たことあります。あれがモルタルなんですね。」
「そうです。見た目はすっきりします。ただ、年数が経つと細いひびが出ることがあるので、塗り替えるときはそこも見ます。」
モルタル外壁は継ぎ目が少ない反面、ひび割れが出ることがあります。ひびの幅や状態によって、塗装前に必要な補修も変わります。
「タイルの家は塗らなくていいって聞いたことがあります。」
「タイルそのものは基本的に塗装しないですよ。でも家全体が何もしなくていいって意味ではないんです。」
「タイルでも手入れはいるんですか。」
「タイルが割れてないかとか、浮いてないかは見ますし、目地や周りに別の材料が使われてるところもありますからね。『タイルだから一生何もしなくていい』とは考えない方がいいですよ。」
タイルは一般的な塗装外壁とは手入れの仕方が違います。タイル自体の塗り替えが必要なくても、割れや浮き、目地などは点検が必要です。
「外壁って、長持ちするものを選べば全部楽になるわけじゃないんですね。」
「そうなんですよ。材料によって傷みやすいところが違うんです。だから一番強いものを探すより、その材料にどんな手入れが必要なのか知っておく方が現実的ですよ。」
「家を建てるときは、そこまで聞かなかったですね。見た目と金額くらいしか覚えてないです。」
「最初はそうなりますよ。住み始めて何年か経ってから、初めてメンテナンスのことが気になってくるんです。」
塗料は耐久性だけでなく家に合うかで考える
「塗料もいっぱいありますよね。ネットを見ると、シリコンとかフッ素とか無機とか出てきて、途中から分からなくなりました。」
「あれだけ並ぶと分からなくなりますよ。名前を全部覚えなくて大丈夫です。」
「高いものほど長く持つなら、一番上のものを選んだ方がいいのかなとも思ってて。」
「そこは一回止まって考えた方がいいですね。耐久性はもちろん大事ですけど、何でも一番上を選べばいいって話じゃないんですよ。」
塗料にはそれぞれ特徴があり、期待できる耐久性や価格にも違いがあります。ただし、塗料のグレードだけで工事全体の良し悪しは決まりません。
「じゃあ、何を見ればいいんですか。」
「まず何年くらいこの家に住むつもりなのか。次の塗り替えをできるだけ先にしたいのか。それとも今回は費用を抑えたいのか。その辺で選び方が変わりますよ。」
「うちはまだ長く住むつもりなんです。でも、だからって一番高いものまで必要なのかなとは思います。」
「そこまで分かれば話しやすいですよ。長く住むなら耐久性は見たい。でも予算とのバランスもある。その中で候補を絞ればいいんです。」
「あと福岡って雨も多いし、夏の日差しも強いじゃないですか。そういうのも関係あります?」
「関係しますよ。湿気が多いところならコケや藻が出やすいこともありますし、日当たりが強い面は色あせ方も変わります。家の場所や向きも見て塗料を考えます。」
福岡では雨や湿気、強い日差しに加えて台風の影響を受けることもあります。同じ材料でも建物の立地や方角によって状態は変わります。
「カタログだけ見て決めるものじゃないんですね。」
「カタログは参考にはなりますよ。でも実際に塗るのはN様のお家ですからね。今の壁がどんな状態なのかを見て、それに合うものを選んだ方が話は早いです。」
「私は最初、人気の塗料を聞けば終わると思ってました。」
「人気だから自分の家にも一番合うとは限らないですからね。今の外壁と予算、それからこの先どう住みたいか。その辺を聞きながら決める方がいいですよ。」
外壁選びは素材と塗料と今後の手入れを一緒に考える
外壁には窯業系や金属系のサイディング、モルタル、タイルなどさまざまな種類があります。それぞれ見た目だけでなく、傷みやすい場所やメンテナンス方法も違います。
サイディングなら外壁材だけでなく継ぎ目のコーキングも確認します。モルタルではひび割れの状態を見る必要があります。タイルは基本的に塗装を必要としませんが、割れや浮き、目地などまで含めると点検が不要になるわけではありません。
塗装する外壁では塗料選びも必要になります。シリコン、フッ素、無機など名前やグレードだけを見るより、現在の外壁との相性や予算、これからどのくらい住む予定なのかまで考えた方が選びやすくなります。
福岡では湿気や雨、日差し、台風などの影響も受けます。同じ外壁材でも立地や方角によって傷み方は変わるため、「この材料なら絶対安心」「この塗料なら一番長持ち」と単純には決められません。
外壁の相談では、希望を聞くだけでなく、認識が違っているところがあればその場で伝えてもらえることも重要です。予算を優先したいのか、今後のメンテナンス回数を減らしたいのかまで話せると、自分たちに合う選択肢が見つけやすくなります。
大野城市下大利をはじめ、太宰府市や筑紫野市、小郡市、春日市、福岡市、朝倉郡周辺で外壁について迷っている方も、最初から材料名や塗料名を覚える必要はありません。「うちの壁って何なんだろう」「この先どんな手入れが必要なんだろう」というところから確認してみると、外壁選びもずっと分かりやすくなります。











