先日、筑紫野市杉塚にお住まいのH様から「外壁の一部が浮いてる感じがするんですけど、これって接着剤とかで直せないですかね?」というご相談をいただきました。
朝10時にお伺いすると、玄関先で迎えてくださったH様はすぐに外壁の一部を指さして説明してくださいました。
「ここなんですけど、外壁がちょっと浮いて見えて…。カチカチって叩くと音が違うところがあるんです。」
「なるほど、ちょっと確認してみましょうか。」
外壁の表面を軽く叩くと、確かに一部だけ音が軽く響きました。浮きが発生している典型的なサインです。
「これは『浮き』の状態ですね。中のモルタルが下地と密着していないんです。」
「やっぱりそうですか…。これって接着剤でどうにかなるんですかね?」
外壁補修に使われる接着剤とその特徴
「結論から言うと、場所によっては専用の接着剤を注入して補修する方法もあります。ただし、接着剤といってもホームセンターにあるようなものではなく、外壁用の専用エポキシ樹脂を使います。」
「ああ、やっぱり特殊なやつなんですね。」
「そうですね。でも、状態によっては注入補修では不十分な場合もあります。特に、浮きが広範囲にある場合や、すでにひび割れがある場合は、補修よりも張り替えや再塗装が必要なこともあります。」
実際にそのお宅の外壁を一周しながら調査を行いました。北面は少し湿気が溜まりやすく、モルタルにヘアクラックも見られました。
「ここも小さなひびが出てますね。浮いている部分だけじゃなくて、全体的に劣化が進んでる感じです。」
「そうなんですね…。やっぱり全面的にやり直したほうが良いですか?」
「範囲的には部分補修で対応できると思いますが、浮きの補修は下地との密着状態をしっかり見極めないといけません。場合によっては補修しても数年でまた浮いてくる可能性もあります。」
外壁補修におけるエポキシ樹脂注入の流れ
今回のようなケースでは、専用の接着剤(エポキシ樹脂)を使って浮いている箇所に細いノズルで注入し、圧着させる方法をとることがあります。
「まずは外壁に小さな穴を開けて、そこから接着剤を注入します。中の空洞に樹脂が行き渡ると、下地と外壁が密着して強度が戻るんです。」
「へえ、そんな方法があるんですね。でも穴を開けるってちょっと心配です。」
「ご安心ください。穴は5ミリ前後の小さいもので、注入後はきれいに補修して元通りにします。」
また、今回は部分的な補修のあと、全体に再塗装を施すことで、防水性能と美観の両方を回復するご提案もさせていただきました。
「補修したあと、上から塗装をかけてあげると見た目もきれいになりますし、防水性もぐっと良くなりますよ。」
「それなら安心ですね。」
外壁の浮き補修に接着剤を使う際の注意点と判断基準
外壁の「浮き」は、内部のモルタルが下地から剥がれて空洞ができる状態で、放置するとひび割れや雨漏りの原因になります。こういった場合、専用のエポキシ樹脂を注入することで、下地との密着を回復させることが可能です。
ただし、補修可能かどうかは外壁の状態によって変わります。注入で済むのは軽度な浮きに限られ、広範囲に劣化が進んでいる場合は、全面的な塗り替えや張り替えが必要になることもあります。
私たち職人が現場で必ず確認するのは、浮きの範囲、外壁材の状態、下地の傷み具合です。目視だけでなく、打診棒を使って丁寧にチェックし、必要な範囲だけを最小限の手間で直すのが理想です。
外壁に浮きやひびが見つかった場合、まずは専門の職人に相談することが大切です。適切な判断と丁寧な施工で、建物の寿命をしっかり守っていきましょう。
筑紫野市、太宰府市、小郡市、大野城市、福岡市東区や早良区にお住まいの方で、外壁の浮きや剥がれが気になるという方は、まずはお気軽にご相談ください。長年の経験と確かな技術で、最適な補修方法をご提案いたします。