外壁塗装は「早さ」より「丁寧さ」！正しい工期を知って失敗を防ぐ

【塗装工事の期間はどれくらい？】短縮できる？注意点も解説！

先日、大野城市川久保のお客様・K様から、外壁塗装のご相談をいただきました。
見積もりの説明を行っていたときのことです。

「仕事の都合で在宅できる日が少なくて、できれば1週間くらいで終わると助かるんです。」
「なるほど、確かに毎日職人が出入りすると気を遣いますよね。」
「そうなんです。ご近所の目も気になって…足場が長く立ってるのも落ち着かなくて。」
「そのお気持ち、すごくよく分かります。皆さん最初は同じことをおっしゃるんですよ。」

工事が始まると生活リズムも変わります。
私自身もお客様宅に入るときは、なるべく静かに作業するよう気をつけています。

塗装工事は“待つ”ことも仕事のうち

「ただ、外壁塗装って“塗る”よりも“待つ”時間のほうが大事なんですよ。」
「えっ、そうなんですか？てっきり作業のスピードが命かと思ってました。」
「実は、高圧洗浄で汚れを落としたあとに乾燥させる時間がすごく重要なんです。
乾ききらないうちに塗ってしまうと、すぐに塗膜が浮いたり剥がれたりしてしまいます。」

「そんな工程があるなんて知りませんでした。」
「地味なんですが、ここをきちんとやるかどうかで耐久性が変わるんです。」

この日は少し風が強く、洗浄した壁がなかなか乾かない状況でした。
そういう時こそ、職人としての判断が問われます。焦らず、天気と相談しながら進めるのが腕の見せどころなんです。

「職人さんを増やしたら早く終わるのでは？」

「じゃあ、職人さんを増やせば早く終わるんじゃないですか？」
「人数を増やしても、乾燥時間は短縮できないんです。塗料が乾く速さは変えられません。」
「あぁ…塗るだけの問題じゃないんですね。」
「そうなんです。塗装の品質は“時間をかけたかどうか”で決まります。」

実際、職人が多くても雨の日や湿度の高い日は待つしかありません。
“早く終わる現場”ではなく、“正しく終わる現場”が良い工事なんです。

「仕上がりの良し悪しは、待つ時間の我慢で決まります。」
「なるほど…だから“急ぎすぎないでください”って言われたんですね。」
「そうです。焦るより、丁寧にやるほうが長持ちしますからね。」

その言葉にK様が安心したように笑われたのが印象的でした。

適切な工期は約2週間！焦りは品質の敵

「おおまかなスケジュールをお伝えすると、足場の設置に1日、高圧洗浄に1日、
その後の下地処理や塗装でだいたい10日前後。最終チェックを含めて2週間くらいになりますね。」
「2週間ですか！結構かかるんですね。」
「そうなんです。でも、それくらいかけないと確実に仕上げられないんです。」

現場によっては天候や壁の傷み具合でさらに数日延びることもあります。
私たち職人も、早く仕上げたい気持ちは同じ。
それでも“待つ勇気”を持つことが、家を守る塗装の基本です。

「早く終わる＝良い工事、じゃないんですね。」
「その通りです。短期間でできるって言われたら、むしろ注意したほうがいいですね。」

お客様の安心を第一に、私たちは“速さより確実さ”を選びます。

「1週間で終わります」という言葉の裏側

「そういえば、別の業者さんが“1週間で終わりますよ”って言ってたんですけど…」
「それはちょっと危険信号ですね。乾燥時間を取っていないか、工程を省いている可能性があります。」
「そんなこともあるんですか？」
「あります。見えない部分ほど手を抜きやすいんです。塗装は仕上がってからでは分からないですからね。」

私自身、他社で急ぎすぎた結果、数年で塗膜が浮いた屋根を何度も見てきました。
“きれいに見える”より“長くもつ”工事こそ、本当の良い仕事です。

「やっぱりちゃんと時間をかけたほうが安心ですね。」
「そうですね。焦らず丁寧にやることが、最終的には一番の近道になります。」

お客様の“安心した笑顔”が、職人にとっての何よりのご褒美です。