筑紫野市美しが丘にお住まいのH様から、外壁塗装のご相談をいただきました。玄関周りの外壁は白っぽく粉が付着するチョーキング現象が出ており、経年劣化が進んでいることが分かります。塗膜の寿命を迎えつつある状態で、適切なタイミングでのご相談でした。
「工事をお願いするときって、どんな流れで進んでいくんでしょう?」
「まずは外壁の診断ですね。その後、塗料の種類や耐久性に応じていくつかの見積もりを作成します。そして施工内容や色、仕上がりを打ち合わせで決めてから、工事に入ります。」
H様は「なるほど、いきなり工事じゃなくて診断からなんですね」と納得されたご様子でした。北側に回ると苔の繁殖が広がっており、日当たりの違いによる劣化の差を確認できました。
外壁の印象を決めるツヤ感の考え方
北面の外壁には苔の付着が目立ち、湿気の影響を強く受けていることが分かります。こうした場所は汚れやすいため、ツヤ有りの塗装で保護すると効果的です。
「ツヤって強すぎるとギラギラして見えるんじゃないですか?」
「実はツヤは段階的に調整できるんです。ツヤ有りからツヤなしまで5種類ほどあり、雰囲気や好みに合わせられます。」
ここで東側の外壁を見ていただくと、道路に面しているため排気ガスの黒ずみが目立っていました。H様も「こっちはやっぱり汚れが多いですね」と気にされていました。
「この面は汚れやすいので、ツヤを残しておくと雨で汚れが流れやすくなりますよ。」
「確かに、場所によっても向いている仕上げが違うんですね。」
ツヤの種類と実際の違い
玄関正面の外壁は色あせが進み、当初の鮮やかさが失われていました。家族や来客が最初に目にする部分だからこそ、仕上がりにはこだわりたい箇所です。
「ツヤって具体的にどんな種類があるんですか?」
「ツヤ有り、7分ツヤ、5分ツヤ、3分ツヤ、ツヤなしと段階があります。ツヤ有りはピカッと光沢が出ますが、ツヤを抑えるほど落ち着いた仕上がりになります。」
「ツヤ有りの方が長持ちします?」
「そうですね。耐久性が高く汚れも付きにくいです。ただし光沢が強すぎると好みが分かれることもあります。」
庭に面した裏側の外壁は植栽に囲まれて落ち着いた雰囲気でした。そこではツヤを控えた方が自然と調和しやすく、H様も「ここはツヤなしの方が合いそうですね」とイメージを膨らませておられました。
メリットとデメリットを見比べる
建物を一周する中で、面ごとに劣化の度合いや環境の影響が違うことを一緒に確認しました。南側は日差しで色あせ、北側は苔の繁殖、東側は黒ずみと、それぞれ特徴的な症状が見られました。
「やっぱりツヤ有りの方が全部に向いてるんですか?」
「汚れや耐久性を考えると強いですね。ただ落ち着いた仕上がりを重視するならツヤを抑える選択もあります。」
「難しいですね。見た目も大事だし、持ちも大事だし。」
「そうなんです。だからこそ部分ごとにツヤを調整する方法もあります。正面は程よくツヤを残して華やかに、庭側はツヤを抑えて自然に馴染ませる、というやり方ですね。」
このように具体的にご自宅の状態に当てはめて話すと、H様も選び方の基準を理解され、判断がしやすくなったようでした。
打ち合わせで確認しておきたい仕上がり
最後に、塗装の打ち合わせで欠かせないのがサンプル確認です。実際の塗板見本を外壁に当てると、色やツヤの印象が大きく変わります。
「サンプルって見られるんですか?」
「はい、必ず確認していただきます。写真やカタログでは光の当たり方で見え方が変わるので、実物で確かめるのが一番安心なんです。」
「それなら納得できますね。思っていたのと違った、という失敗は避けたいですから。」
リビング前の壁は毎日目にする場所なので、ここでの仕上がりは暮らしの満足度に直結します。H様も「色とツヤの両方を確認してから決めたい」と話され、具体的にイメージを固めていかれました。
福岡市・筑紫野市・太宰府市・小郡市・大野城市にお住まいの皆様、外壁の色あせや苔、黒ずみなどが気になり始めたら、ツヤ感を含めた塗装の仕上がりを検討する良い時期です。立地や環境に合わせたツヤ選びで、お住まいを長持ちさせ、日々の暮らしをより快適にしていきましょう。