先日、福岡市東区和白にお住まいのT様邸へ、外壁の点検とご相談のためにお伺いしました。築20年ほどの二階建て住宅で、外壁にはケイカル板が使われていました。
「最近、外壁の継ぎ目あたりにうっすらひびが見えるようになってきたんですが、これは大丈夫でしょうか?塗り替えはまだ先でいいかなと思っていたのですが、このひびを見て少し気になって…」
「実際に拝見してみないと何とも言えませんが、ケイカル板は見た目以上に中の劣化が進んでいることもあるので、今のうちに確認されるのはとても良い判断です」
表面のひび割れに見えて、実は内部に問題が?
早速、外壁の状態を確認してみると、ケイカル板のジョイント部分に沿って、細いひびがいくつか見られました。さらに、シーリング部分もやや硬化しており、防水性能が弱まっている兆候が見受けられました。
「このひびは表面だけのものに見えますが、放置していると内部に水が入り込みやすくなります。ケイカル板自体は耐火性が高い優れた素材ですが、塗膜の劣化が進むと吸水しやすくなり、外壁材としての性能が落ちてしまいます」
「なるほど、中に水が入ってしまうと厄介なんですね」
「そうですね。内部の防水シートや構造部に影響が出る前に、ひび割れの補修と塗り替えをしておくのが理想的です」
チョーキング現象でわかる塗膜の劣化
さらに、壁の表面を手で触ってみると、指先に白い粉がつく“チョーキング現象”が確認できました。これは、塗膜の劣化が進んでいる証拠です。
「この白い粉みたいなの、最近ちょっと気になっていました」
「これは塗料の顔料成分が表面に出てきている状態です。防水性がかなり落ちてきているサインなので、塗装によるメンテナンスが必要な時期ですね」
「ひび割れと合わせて考えると、そろそろ本格的に塗り替えを検討した方が良さそうですね」
職人の視点から見た補修と塗装のポイント
私たち職人の視点から見ると、ケイカル板の外壁には専用の補修と塗装が必要です。ひび割れ部分にはファイバーテープを使用し、その上から高耐候性のシーリング材を充填して補強。そして塗装は下塗り・中塗り・上塗りの三工程をしっかり行い、塗膜の厚みを確保することが重要です。
「今回は表面的なひび割れでしたが、全体的に塗膜の劣化も見られるため、補修とあわせて塗り替えをご提案いたします」
「そうですね、どうせやるなら中途半端にせず、きちんと直しておいた方が安心ですね」
「今、点検してよかった」とT様の安心の声
お打ち合わせの最後には、T様からこんなお言葉をいただきました。
「今回は小さな不安がきっかけでしたが、点検してもらって本当によかったです。表面だけでなく中の状態まで考えてくれるのが、やっぱりプロの視点だなと感じました」
「ありがとうございます。こういった些細な変化が、実は大きなメンテナンスのサインだったりします。早めに対応することで、お住まい全体を長持ちさせることにつながりますよ」
ケイカル板を使用した外壁は、見た目にはわかりにくい劣化が進行していることがあります。特に、ひび割れやチョーキングが見られる場合は、早めの点検と補修が安心です。
福岡市東区和白をはじめ、筑紫野市・小郡市・大野城市・福岡市早良区などで外壁塗装をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。経験豊富な職人が、現場でしっかりと状態を見極め、最適なご提案をさせていただきます。