筑紫野市原田にお住まいのK様から、「外壁にコケが増えてきているけど、特に何もしていない」というご相談をいただきました。拝見すると、北側の外壁には緑色のコケが一面に広がり、特にサッシの下や日当たりの悪い場所は色が濃くなっていました。玄関前は白い外壁が本来の色を失い、やや黒ずんだ印象を受ける状態です。
「見た目がちょっと悪いなとは思うんですが、住む分には問題ないんじゃないかと思って、ついそのままにしてしまってるんです。」
「気持ちは分かりますよ。ただ、コケって見た目だけじゃなく、健康や外壁そのものに悪い影響を与えるんです。」
「健康にも関係あるんですか?」
「はい。コケは胞子を飛ばすので、風で舞い上がって家の中に入ると、アレルギーや咳の原因になることがあります。小さなお子さんやご高齢の方がいらっしゃるご家庭では特に注意が必要なんです。」
外壁を指でなぞってみると、粉のように付着するチョーキングと一緒に湿った感触が残りました。こうした環境はコケにとって好条件で、繁殖のスピードも速まります。
外壁の劣化を進めるコケの正体
お住まいの裏手に回ると、外壁の一部にひび割れがあり、その隙間からもコケが顔を出していました。そこを指しながら説明を続けました。
「コケは表面だけじゃなくて、外壁の小さな隙間やひびにまで入り込んで根を張るんです。そうすると塗膜が剥がれやすくなり、さらに奥まで水が染み込んでしまいます。」
「根っこみたいなものが入るってことですか?」
「そうですね。根のようなものが塗膜の下に食い込んで、剥がれの原因になります。そして素地がむき出しになると、そこから雨水が入って内部にまで悪影響を与えるんです。」
「それって、家全体にとってかなり危ないことですよね。」
確かに、塗膜が傷んで内部にまで水が入り込むと、木材の腐食や断熱材の劣化を招きます。実際に触ると外壁の一部が柔らかく感じられ、K様も驚かれていました。
「これ、もしもっと広がったらどうなっちゃうんですか?」
「繁殖が進むと外壁自体が常に湿った状態になって、最終的には指で押しただけで崩れてしまうこともあるんです。その場合は塗装や補修では対応できず、外壁の張り替え工事が必要になります。」
「そこまでになると費用も大きくかかってしまいますよね…。」
「そうなんです。だからこそ早めに対処するのが一番なんです。」
コケへの対応方法と注意点
玄関横の花壇に面した壁は、低い位置からコケが広がっており、目に入りやすい部分でした。そこを見ながら、具体的な対応方法をお伝えしました。
「もし軽いコケなら、ご自身でブラシやスポンジでこすって落とすこともできます。市販の洗浄剤を使うと効果的です。ただ、高圧洗浄機を使うときは水圧に注意しないと外壁を傷めるので気をつけてください。」
「自分でもできるんですね。ただ、2階の窓の下とかは届かないですし、広い範囲になると大変そうです。」
「そういう場合は業者に任せるのが安心です。特に2階部分や屋根付近は危険も伴いますし、劣化が進んでいる部分は見た目以上に弱っている可能性があります。」
「なるほど…。無理して自分でやるより、専門の人に見てもらった方がいいってことですね。」
「はい。点検を兼ねてプロに相談するのが一番確実です。」
コケを放置してしまった外壁は想像以上に傷んでいることがあり、見た目では判断できないケースもあります。K様も「もう少し早く相談しておけばよかった」とおっしゃっていました。
コケ対策から考える住まいの維持管理
外壁のコケは単なる汚れではなく、家の寿命を縮める要因になります。健康への悪影響、外壁材の劣化、修繕費用の増大──どれも放置すればするほどリスクは高まります。今回のK様邸のように「見た目が少し気になるだけ」と思っていても、実際には内部まで影響が及んでいることが少なくありません。
住まいを長く安心して守るためには、小さな変化に気づいた時点で早めに行動することが大切です。コケをきっかけに外壁全体をチェックしてみると、思わぬひび割れや劣化が見つかることもあります。定期的な点検と適切な対応で、お住まいの快適さと安全を保っていきましょう。
福岡市・太宰府市・筑紫野市・大野城市・小郡市にお住まいの皆様、お住まいの外壁にコケや汚れが気になっていませんか?小さな症状でも、放置すると大きな工事に繋がることがあります。外壁塗装・屋根塗装・防水工事をご検討の際は、信頼と実績のあるハウジングコートにぜひご相談ください。お電話・メールどちらでも受け付けておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。(見積もり無料)