先日、筑紫野市二日市中央にお住まいのS様から「工事もいよいよ終盤に近づいてきましたが、仕上がりが本当にきれいになるのか少し心配です」とのお声をいただきました。
S様のお住まいは築20年ほどの木造住宅で、これまで外壁の塗装をされたことはありませんでした。外壁は南面の日差しによる色褪せが進み、北側には雨だれの黒ずみが残っている状態でした。軒天や付帯部も経年劣化が目立ち、ご家族としては「せっかくの工事だからこそ安心して完成を迎えたい」というお気持ちを強く持たれていました。
この日は玄関前に立ち、外壁の状態を一緒に確認しながらやり取りを進めました。
玄関まわりのタッチアップについて
外壁塗装の工事が終盤に差し掛かると、仕上げの確認や細かな補修作業が始まります。
足場があるため全体を一度に眺めることはできませんが、出入りの際に必ず目に入る玄関まわりは特に気になる部分です。塗料の飛散やわずかな塗り残しがあれば目立ちやすく、仕上がりへの不安につながることも少なくありません。
「玄関の横の柱なんですが、少し色が違って見えるところがあるんです。これって直してもらえるんでしょうか?」
「はい、その部分はタッチアップで補修します。外壁と同じ塗料を使いますので、完成後には違和感がなくなりますよ。」
「タッチアップって部分的に塗るんですよね? そこだけ浮いたり、ムラが残ったりしないか心配なんです。」
「確かにそう見えることもあります。塗りたての塗料は周りより色が濃く見えたり、光の加減で浮いて見える場合があるんです。ただ、乾燥が進むと色が均一になり、周囲としっかり馴染んでいきますのでご安心ください。」
塗料は乾燥の過程で発色が安定していくため、直後と完成時とでは見え方が変わります。そのため、最終的には補修した部分が目立たなくなるのが通常です。
「なるほど。じゃあ同じ塗料なら必ず同じ色になるんですか?」
「実はまったく同じ色でも、製造ロットが違うとごくわずかに色味が変わることがあるんです。ですので、現場では必ず余った塗料を残しておいて、タッチアップは同じ材料で仕上げるようにしています。」
「そうなんですね。玄関って人がよく通るから、ちょっとの違いでも気になりそうで……。」
「ええ、だからこそ玄関まわりは特に丁寧に確認します。塗装はただ塗るだけではなく、最後の点検と補修まで含めて“工事が完了した”といえるんです。」
また、サイディング外壁のお住まいでは、新築時にビス穴の上からタッチアップがされていることも多くあります。時間が経つにつれてその部分だけ色むらが浮き出てくるケースがあり、「塗装のタッチアップも同じように目立つのでは?」と不安を抱かれる方も少なくありません。ですが外壁塗装の場合は外壁と同じ塗料をそのまま使用するため、新築時の調色とは違い色の差が出にくく、仕上がりはより自然に整います。
「じゃあ、直してもらった跡がずっと残ることはないんですね?」
「はい、乾けば周囲に溶け込んで分からなくなります。もちろん職人も最初から補修の必要がないように仕上げを心掛けていますが、もし不備があった時は確実に修正しますのでご安心ください。」
塗装工事は「最後の一手間」で印象が大きく変わります。タッチアップはそのために欠かせない工程であり、玄関まわりのように人目に付きやすい場所では特に重要な仕上げ作業となります。こうして一つひとつの確認を重ねることで、安心できる住まいの完成につながっていきます。
雨樋まわりの仕上げ確認
外壁塗装とあわせて雨樋も塗装を行います。雨樋は外から見上げると真っ先に目に入る部分であり、色ムラや塗り残しがあると全体の印象に影響を与えやすい箇所です。今回は玄関側の雨樋を中心に、S様と一緒に確認を行いました。
「この雨樋なんですが、下から見ると少し光って見えるところがあります。あれは塗りムラですか?」
「いいところにお気づきですね。光の反射でそう見えるだけで、塗料が均一に乗っている部分です。近くで見ていただくと表面がしっかり塗膜で覆われているのが分かると思います。」
「なるほど、実際に近くで見るときれいに仕上がってますね。下から見た時だけ違って見えたんですね。」
「そうなんです。雨樋は丸みがあるので、太陽の当たり方や角度で光沢が強く出たり、影が落ちたりして見え方が変わります。ただ、それは塗装不良ではなく、むしろ塗料の厚みが均等に乗っている証拠です。」
ここで実際に脚立を使い、S様にも雨樋の表面を手で触っていただきました。塗料の乾燥が進んでおり、手触りは滑らかで、塗り残しやザラつきは確認できませんでした。
「手で触っても全然ざらつきがないですね。新しくなった感じがすごく分かります。」
「ありがとうございます。雨樋は普段あまり意識しない場所ですが、こうして改めて見ると家全体の印象に大きく関わるんですよ。」
「たしかに、外壁だけじゃなくて雨樋まできれいになると、家全体が明るく見えますね。」
「はい。外壁と雨樋の色の組み合わせで家の雰囲気が変わるので、仕上がりを見て喜んでいただけると私たちも嬉しいです。」
また、雨樋は外壁よりも劣化が早く出やすい箇所でもあります。特に日当たりの強い南面や、雨水が流れやすい角部分では色あせや小さなひび割れが起こりやすいため、今回のように塗装で保護しておくことで耐久性も向上します。
「今まであまり気にしていなかったんですが、こうして見直すと雨樋もけっこう大事なんですね。」
「そうなんです。雨樋が詰まったり壊れたりすると雨水が外壁や基礎に直接かかってしまうので、家の寿命にも関わってくるんです。ですから見た目だけでなく機能の面でもきちんと確認して仕上げています。」
「分かりました。安心しました。これなら見た目もきれいだし、長持ちもしそうですね。」
「はい、工事が終わっても定期点検で状態を確認しますので、そのときにまた一緒に見ていきましょう。」
このように雨樋は外観の印象を左右すると同時に、住宅を雨水から守る大切な役割を担っています。外壁とともに塗装を施すことで美観と耐久性が両立し、安心して住み続けられる状態に整えることができました。
軒天の仕上げ確認
今回の工事では外壁や雨樋だけでなく、軒天の塗装もあわせて行いました。軒天は家を下から見上げたときに目に入る場所で、外壁ほど目立たないものの、暗く汚れていると全体の印象を損なってしまいます。特にS様のお住まいでは、玄関側の軒天に黒ずみが出ていたため、仕上げの確認を一緒に行いました。
「ここ、前はシミみたいな汚れがあったところですよね。今はすっかりなくなって、白くなってますね。」
「はい、汚れやカビの原因になっていた部分をしっかり下地処理した上で塗装しています。軒天は湿気がこもりやすいので、その点を考慮して塗料を選んでいます。」
「たしかに、ここは日が当たりにくくて、前はジメジメしている感じがありました。そういう場所は特に気を付けて塗装してもらえると安心ですね。」
「そうなんです。外壁や屋根と違って直接雨に当たるわけではないんですが、湿気や結露で傷みやすい場所なんですよ。塗装で保護することでカビやシミを防ぎやすくなります。」
ここでS様が玄関の上に立ち、仕上がった軒天を見上げながら手を伸ばして確認されました。表面はなめらかで、塗りムラや凹凸はなく、白色が均一に仕上がっているのが分かります。
「本当にきれいですね。家に入るときに必ず目に入る場所だから、前より明るく感じます。」
「玄関前の印象が変わりますよね。軒天が明るくなるだけで、外壁や玄関扉まで引き立ちます。」
「そうですね。前は少し暗い印象だったんですが、今は玄関まわりがパッと明るくなったように感じます。」
「ありがとうございます。実は軒天の仕上がりが家の印象に与える影響は意外と大きいんです。住んでいる方は普段気にされないことが多いんですが、訪問された方にはしっかり見られる場所なんですよ。」
「言われてみればそうですね。友人や親戚が来るとき、玄関前で話すことも多いですし。」
「そういう場面で軒天がきれいに保たれていると、住まい全体が丁寧に手入れされているように見えるんです。」
「なるほど。これで安心しました。見た目だけじゃなくて、湿気やカビ対策になっているなら一石二鳥ですね。」
「はい。塗装によって軒天の耐久性も上がりますので、これからしばらくは安心していただけると思います。」
このように、軒天は外壁や屋根ほど注目される場所ではありませんが、住まいの快適さや清潔感に大きく関わります。今回の仕上げ確認でも、見た目の改善だけでなく、下地処理を含めた耐久性の確保が重要であることを再確認できました。
安心してお過ごしいただくために
今回ご紹介した筑紫野市二日市中央での工事では、お住まいの細部まで一緒に確認しながら仕上げを進めていきました。日々の生活を支える大切な住まいが新しく蘇り、お客様にも安心いただけたことが何よりの喜びです。
私たちが手掛ける工事は、一軒ごとに状況や悩みが異なります。外壁や屋根の傷みはもちろん、玄関まわりの印象や雨樋・軒天の状態など、小さなことでも積み重なれば大きな不安につながります。だからこそ、地域に密着した私たちの役目は、日常の暮らしを守るお手伝いだと考えています。
福岡市・筑紫野市・小郡市・太宰府市・大野城市・糟屋郡・筑前町とその周辺にお住まいの皆様。もしご自宅のことで少しでも「気になるな」と思うことがあれば、どうぞお気軽に声をかけてください。大切なお住まいをこれからも安心して長く住み続けられるよう、誠実に対応させていただきます。