
先日、筑紫野市美しが丘南にお住まいのN様より、「別の業者から屋根がかなり傷んでいて、このままだと雨漏りするからカバー工法が必要と言われたんですけど、本当にそこまでしないといけないんでしょうか」というご相談をいただきました。
屋根は普段ほとんど見えない場所です。急いで大きな工事が必要と言われても、ご自身では状態を確かめにくいため、どう判断すればよいのか迷いやすくなります。
現場調査を行った後、見積もり提出の際に屋根の状態から改めてご説明しました。
「前の業者さんには、このままだと雨漏りしますよってかなり強く言われたんです。築17年なので、もう塗装じゃ遅いのかなと思ってました。」
「屋根はしっかり確認しましたけど、今の状態でカバー工法まで必要とは考えていませんよ。屋根材そのものはまだしっかりしています。」
「そこが一番気になってたんです。自分では屋根の上が見えないので、かなり悪いと言われると信じるしかなくて。」
「表面には色あせや塗膜の劣化は出ています。ただ、屋根材を新しく覆わないと維持できない状態ではないので、今回は塗装で対応できると判断しています。」
屋根の表面が劣化していることと、屋根材そのものを覆い直す必要があることは同じではありません。塗膜の劣化が見られても、屋根材がまだ使える状態なら塗装によるメンテナンスを検討できます。
「傷んでるところがあるのはあるんですね。」
「年数なりの劣化は出ていますよ。ただ、それを見てすぐカバー工法という話ではないです。今の屋根材を残して塗装できる状態かどうかを見る必要があります。」
「費用がかかること自体は仕方ないと思ってるんです。でも、本当に必要なのか分からない工事に大きなお金をかけるのは避けたくて。」
「そこは工事の大きさじゃなくて、今の屋根に何が必要かで決めた方がいいですね。」
屋根が見えにくいからこそ、「傷んでいる」という説明だけでは判断が難しくなります。どの程度の劣化があり、なぜその工法になるのかまで聞くことが判断材料になります。
塗装で対応できる屋根とカバー工法を考える屋根は違う
「カバー工法って、どんな状態の屋根なら必要になるんですか?」
「塗装では屋根材を維持できないくらい傷みが進んでいるときですね。屋根材そのものの劣化や破損が広く出ていて、表面を塗って保護するだけでは足りない場合には考えます。」
「前は築年数を聞かれて、それならもうカバーした方がいいという感じだったんですよ。」
「築年数だけでは決められないですよ。同じ17年でも、屋根の状態は一軒ずつ違います。実際に見て、まだ塗装で保護できるのかを確認しないと分かりません。」
築年数はメンテナンスを考える目安の一つですが、工法を決めるものではありません。日当たりや雨風の影響などによっても劣化の進み方は変わります。
「うちの場合は、表面が古くなってきてるくらいなんですか?」
「塗膜の劣化は出ていますね。ただ、屋根材まで大きく傷んでいる状態ではありません。なので、今は屋根材を残したまま塗装する方法で考えられます。」
「カバー工法をしないといけないと言われたあとだったので、その違いが分からなかったんです。」
「カバー工法そのものが悪い工事ではないですよ。必要な屋根には使う方法です。ただ、塗装で維持できる屋根にまで最初から大きな工事をする必要はないです。」
カバー工法は、既存の屋根の上から新しい屋根材を施工する方法です。塗装とは工事内容も費用も大きく異なるため、現在の屋根にそこまでの工事が必要なのかを確認することが欠かせません。
「大きい工事の方が安心なのかなって少し思ってました。」
「工事を大きくすれば安心というものでもないですね。塗装で十分な状態なら、今ある屋根をきちんとメンテナンスして使う方法があります。」
「じゃあ今の屋根を使えるうちは、その状態に合った手入れをするということですね。」
「そうです。屋根材を残せる状態なのか、それとも塗装では足りないのかを先に判断します。」
見積もりでは屋根の状態と工事内容をつなげて確認する
「今回の見積もりは屋根塗装で出してもらってますけど、どこを見てそう判断したのかは家族にも説明したいんです。」
「先日の調査で、屋根材自体はまだしっかりしていることを確認しています。表面の塗膜は劣化しているので、そこを塗装で保護する内容で見積もりを作っていますよ。」
「前の話だと、とにかく早く工事しないと雨漏りするみたいな感じだったので、家でもかなり焦ってたんです。」
「雨漏りすると言われたら気になりますよね。ただ、今回確認した状態では、急いでカバー工法をしないといけないという判断にはなっていません。」
見積もりの工法だけを見るのではなく、その工法になった理由まで確認すると内容を理解しやすくなります。塗装なら、なぜ今の屋根を残せるのか。カバー工法なら、なぜ塗装では足りないのかという説明が必要です。
「安い方にしたいだけじゃないんです。あとでやっぱりカバー工法が必要でしたとなるのも困ります。」
「そこは当然ですよ。費用を抑えるためだけに塗装をすすめているわけではなくて、今の屋根なら塗装で維持できると見ているからこの内容なんです。」
「それなら話が分かります。金額だけ比べても判断できないですよね。」
「そうですね。カバー工法と塗装では金額が違うのは当然ですけど、先に見るのはどちらが今の屋根に必要なのかです。」
高い工事だから適切、安い工事だから不十分とは限りません。必要な工事内容を確認した上で金額を見ることで、見積もりの意味も分かりやすくなります。
「今日は一度持ち帰って家族にも話します。最初はカバー工法をするかしないかだけで悩んでたんですけど、屋根の状態から話せそうです。」
「その方がいいですね。今の屋根材がまだ使えることと、表面の劣化には塗装で対応するというところから見てもらえば分かりやすいですよ。」
「急いで決めないといけない気持ちになってたので、一度ちゃんと考えられそうです。」
「工事内容に納得してから決めてもらえば大丈夫ですよ。」
屋根工事は大きさではなく現在の状態に合う方法を選ぶ
屋根のメンテナンスには、塗装やカバー工法など複数の方法があります。どの方法が適しているかは、築年数だけではなく、屋根材そのものの状態を確認して判断します。
表面の塗膜に劣化が出ていても、屋根材がまだしっかりしていれば塗装で保護できる場合があります。反対に、屋根材自体の傷みが進み、塗装だけでは維持できない状態であれば、カバー工法など別の方法を検討する必要があります。
屋根は地上から見えにくいため、「かなり傷んでいる」「このままだと雨漏りする」と言われると不安になりやすい場所です。そのときは、提案された工法だけでなく、屋根のどこがどのように傷んでいて、なぜその工事が必要なのかまで説明を受けると判断しやすくなります。
今回のN様邸では、築17年で表面の塗膜には劣化が見られましたが、屋根材そのものはまだしっかりしていました。そのため、カバー工法ではなく塗装でメンテナンスできる状態と判断しています。
筑紫野市美しが丘南をはじめ、太宰府市や大野城市、小郡市、春日市、福岡市、朝倉郡周辺で屋根工事をすすめられ、「本当にそこまで必要なのかな」と迷っている方も、工法を先に決めるのではなく、まず現在の屋根がどのような状態なのかを確認してから考えてみてください。











