先日、福岡市博多区にあるS様邸へ外壁塗装のご相談でお伺いしました。ご連絡をいただいた時点で「うちは旗竿地で、しかも通路がすごく狭いんです。ちゃんと塗装できるのか不安で」とお話されており、現地調査は必須の案件でした。
「こんな細い路地を通って資材とか運べるんですか？業者さん、大変じゃないですか？」
「確かに、車両の乗り入れはできないので資材はすべて手運びになります。でも、現場には慣れてますので問題ありませんよ」「しかも隣の家とくっつきそうなくらい近いんですよね。足場とか立てられるんですか？」「はい、ギリギリではありますが、きちんと設置できます。ただ、お隣に一部足場がはみ出る可能性がありますので、事前にご挨拶をしてご理解をいただきましょう」「ああ…ご近所づきあい大事ですもんね。私からも一言お伝えしておきます」
初対面とは思えないほど率直にご相談くださるS様。こちらも自然と「よし、やりきろう」という気持ちが高まります。
通路幅1.5メートル、搬入作業の工夫
現地は典型的な旗竿地。道路から家までは約1.5メートル幅の通路が10メートルほど続いています。正直、資材を一度に運ぶのは難しく、分割搬入が前提です。
「資材って、どうやってそんな細い道を通すんですか？あのクランクのところ、曲がれます？」「実は足場資材って“長さ別”に分かれてるんですよ。狭小地の場合は短い部材を優先的に使います。角も回れますし、地面にゴムマットを敷いて音も軽減できます」「へぇ…そんな工夫があるんですね。なんか安心しました。見た目より柔軟なんだ」
搬入時は、部材の音が響かないよう時間帯も調整。住宅街ということもあり、通勤時間帯や夕食時を避けて進めました。
足場設置とご近所対応でのやりとり
足場設置の日。予想通り、隣家とのクリアランスは約50cm。作業員2人で慎重に資材を持ち運びながら調整していきました。
「すごい…あの間に人が入るんですね」「慣れてるとはいえ、この幅は職人泣かせですね（笑）。でも、隙間に合うよう特別な部材も使ってますので問題ありません」
私たちは事前にお隣の方にもご挨拶を済ませており、「工事中は気をつけてくださいね」と温かく声をかけていただけました。
「お隣さん、思ったより気にしてなくて安心しました。事前に挨拶してくれたおかげです」
私「こちらこそありがとうございます。こういう環境では、ご近所との連携が何よりも大切なんです」
施工中の追加相談と臨機応変な対応
中塗りを進めていたある日、S様が現場に立ち寄られました。
「今ちょっと見てたんですけど、うちの雨樋、だいぶ色褪せてますよね。これって、ついでに塗ってもらえたりします？」「もちろん可能です。雨樋は塩ビなので専用の下塗りを入れたうえで塗装します。見積もりにもすぐ反映できます」「助かります！実は気になってたんですけど、聞きそびれてて…」「何でもご相談ください。現場にいらっしゃったときが一番話が早いですからね」
このように、実際の工事が始まってから気づくポイントも多くあります。旗竿地での施工は作業スペースに限りがありますが、それでも柔軟な対応が可能です。
塗装完了後のチェックとS様の声
施工後、仕上がり確認のためにS様と一緒に外回りをぐるりとチェックしました。
「この艶感、思ってたより上品でいいですね。もっとギラギラするかと思ってた」「三分艶を選んで正解でしたね。近隣と調和しつつ、雨だれも目立ちにくいです」「あ、通路もきれいに掃除してくれてるんですね！通り道だから気になってたんです」「施工も大事ですが、最後の清掃までが工事ですから。特に旗竿地は見落としがちなので念入りにやっています」
こうして全工程を終えたS様邸。狭くて入り組んだ現場でも、段取りと会話次第でスムーズに進めることができました。
土地形状に合わせた塗装のあり方
S様のように、「この土地じゃ無理なんじゃないか」と感じる方は少なくありません。しかし、狭小・旗竿地でも、事前の打ち合わせと柔軟な現場対応があれば問題なく施工可能です。
土地形状が特殊でも、工事は「できる・できない」ではなく、「どうやって安全に、きれいに仕上げるか」がすべて。お客様と直接お話ししながら、不安をひとつずつ解消していくことが、私たちの仕事です。
福岡市近郊で同様の条件にお住まいの方、ぜひお気軽にご相談ください。現地調査・見積もりは無料で、どんな土地形状にも最善のご提案をいたします。
