外壁塗装に必要な塗料の量を知っていますか？

外壁塗装に使用される塗料の量は、お住まいの大きさや外壁の状態、材料によって異なります。多くの方は業者に任せるため、実際に必要な塗料の量を把握していないのが現状です。

しかし、この状況を悪用して塗料を少なく用意し、手抜き工事を行う悪徳業者もいます。あなたの家に必要な塗料の量を把握することは、安心して工事を任せるために重要です。実は、この計算は難しいものではありません。一緒に確認してみましょう。

塗料の「規定塗布量」とは？

規定塗布量とは、塗料が本来の性能を最大限に発揮するために必要な、1㎡あたりの適切な塗布量を指します。単位は「㎏/㎡」で表示されており、各塗料メーカーのカタログや公式サイトで確認できます。

規定塗布量を守る重要性

規定塗布量を守らないと、塗膜が十分な厚みを持たず、塗料の耐久性や保護性能が低下します。
耐用年数を迎える前に、剥がれや割れといった不具合が発生する可能性があります。

また、規定塗布量に加え、希釈率も重要です。塗料を薄めるための水やシンナー、2液型塗料の場合は硬化剤を適切な割合で混ぜる必要があります。規定塗布量を守っていても、希釈率が不適切では塗料の性能を発揮できません。

必要な塗料の量を計算してみよう

具体例として、ハウジングコートでもよく使用されるアステックペイントの超低汚染リファイン1000MF-IRを取り上げます。

規定塗布量の確認

アステックペイントの公式サイトによると、この塗料の規定塗布量は0.30～0.40㎏/㎡とされています。この数字を基に、実際に必要な塗料の量を計算してみましょう。

計算例

外壁の塗装面積：120㎡
塗装回数：中塗りと上塗りの2回塗り

計算式は以下の通りです：
$120㎡ \times 2回 \times 0.30～0.40㎏/㎡＝ 72～96㎏$

この場合、必要な塗料の総量は72～96㎏となります。リファイン1000MF-IRは1缶あたり16㎏のため、5～6缶が必要となる計算です。

規定塗布量に幅がある理由

規定塗布量が○○～○○㎏/㎡と幅を持たせているのは、外壁の凹凸が関係しています。
たとえば、サイディング外壁のように凹凸が多い場合、見た目の塗装面積よりも実際の塗装面積が大きくなるため、塗料の使用量が増えます。一方、平らな外壁では比較的少ない塗料で済みます。この違いが塗布量の幅として反映されています。