定期的な塗装の必要がないからと瓦の屋根を選ぶ方も中にはいるでしょう。
しかし瓦の中でもセメント瓦やモニエル瓦には定期的な塗り替えが必要なのです。
実は塗装が必要だったと知らずに長い間メンテナンスをしないままだった、と今気が付いた方もいるかもしれません。
塗装が必要なセメント瓦やモニエル瓦ですが、通常の屋根塗装とは少し異なる部分があるため、一緒に注意点などを確認していきましょう。
セメント瓦やモニエル瓦を塗装しないままだとどうなるの？
セメント瓦やモニエル瓦はどちらも主成分はセメントで、塗膜が劣化することで水が染み込むとカルシウム成分が溶け、外に流れ出ていきます。
カルシウムが流れると内部の強度は落ちてしまい、割れやすくなってしまうのです。
防水性は塗装で付与することができますが、流れてしまったカルシウムを元に戻すことはできないため、定期的な塗装が必要なのです。
セメント瓦やモニエル瓦の塗装の注意点
セメント瓦やモニエル瓦は定期的な塗装が必要であるにも関わらず、塗装工事を請け負ってくれない塗装店が意外にもあるのです。
それはセメント瓦とモニエル瓦の見た目が似ていること、そしてモニエル瓦の施工法が少し特殊であることから、判断を誤ってしまうと施工不良に繋がるだけでなくモニエル瓦そのものの施工難易度が高いことが理由に挙げられます。
セメント瓦とモニエル瓦は確かによく似た見た目をしていますが、どのようなデザインの瓦であっても簡単に見分けることができるようになっています。
小口と呼ばれる瓦の端の部分を見て見ると、セメント瓦は滑らかな面をしていますがモニエル瓦の場合は凸凹が目立つ面になっているため小口を見て判断します。
モニエル瓦の施工法とは？
モニエル瓦の施工難易度が高い理由は、表面にスラリー層と言う特殊な着色層があるためです。
セメント瓦はスレート瓦などと施工法が変わりませんが、これと同じ施工をモニエル瓦に行ってしまうとスラリー層が塗料の付着を阻害してしまい、剥がれを引き起こしてしまいます。
塗装前にこのスラリー層を取り除くか強化することで剥がれが起きるのを防がなくてはならないのです。
また、モニエル瓦の注意点として製造を中止していることと在庫もほとんどなく、今ある瓦をできるだけ長く使い続けなければならないことが挙げられます。
そのため定期的な塗装メンテナンスは欠かせないのです。
最後に
定期的なメンテナンスが他の屋根材と比べると重要度が高いセメント瓦やモニエル瓦ですが、しっかりと塗装をすれば十分に長持ちします。
メンテナンスが必要だと知らなかったと言う方でも、まずは点検から始めてみましょう。
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