この日は筑紫野市針摺中央のH様邸へ。ご依頼は外壁塗装と屋根の補修工事の見積もりでした。敷地に入ると、玄関前から裏庭まで、大小さまざまな鉢植えがきれいに並べられていて、ぱっと見ただけでもご夫婦が植物を大切にされていることが伝わってきました。
「すごくきれいにお手入れされてますね。季節の花も咲いていて見てて楽しくなります」
「ありがとうございます。ガーデニングが趣味でして、塗装を頼むときもそこだけがちょっと心配で…。塗料が飛んだり、鉢が壊れたりしませんか？」
「正直なところ、まったくゼロというわけにはいきません。でも、事前にきちんと準備しておけば、植物を守ることは十分可能です」
「安心しました。どういったことをしておくといいですか？」
鉢植えの移動と作業スペースの確保
まず私が確認したのは、足場を設置する外壁周辺のスペースでした。外壁から30～50cm以内の場所にいくつか鉢植えが並んでおり、足場設置時に接触の恐れがある状態でした。
「こちらの鉢は、工事のときにどうしても足場が当たる可能性があるので、一時的に移動させていただいたほうが安心です」
「あ、やっぱりそうですよね。じゃあ、ガレージのほうに一旦避難させておきます」
「ありがとうございます。できれば60cm以上外壁から離すと確実です。スペースがなければ、私たちも動かす作業をお手伝いします」
「助かります！重たい鉢もあるので…」
さらに勝手口の奥には、陽当たりの良さを活かして育てていたハーブ類がびっしりと並んでいました。地植えのミントやローズマリーは移動できませんが、足場の通路にならないよう立ち位置を変更することで、何とか工事への支障は避けられそうでした。
「このあたりも細心の注意を払って作業します。もし足場を組むときにどうしても干渉しそうな箇所があれば、その都度お声かけしますね」
「そんなに細かく見ていただけるなら、安心してお任せできます」
養生と植物の健康管理の両立
庭の隅にある背の高い植木については、動かすのが難しいため、こちらで養生を行うことを提案しました。
「こちらのシマトネリコは根元が張っていて移動は難しいですね。ビニールとメッシュを組み合わせて、通気を確保しながら覆うようにします」
「枯れたりしませんか？以前、別の家で養生されっぱなしで、元気がなくなってたのを見たことがあって」
「確かに、長期間密閉状態だと光や空気が遮断されて植物が弱ってしまいます。なので、風通しを確保したり、晴れた日に一時的に養生を外したり、都度調整します」
「臨機応変にやってくれるんですね。そこまで配慮してもらえるなら安心です」
剪定のすすめと近隣への配慮も忘れずに
庭の角にあるモッコウバラが外壁に接して伸びていたため、この機会に軽い剪定をお願いすることに。
「このバラの枝は足場や作業員の服に引っかかる可能性があるので、外壁に触れている部分だけカットしてもいいでしょうか？」
「はい、大丈夫です。ちょうど切ろうかと思っていたところです」
また、H様邸は住宅密集地にあり、お隣との間隔が1mもない場所もありました。そこで私は、塗装前に近隣へのご挨拶も行う旨をお伝えしました。
「塗装中、塗料や高圧洗浄の水が飛ぶ可能性もあるので、事前にお隣にも説明とご挨拶をしておきます。万が一の時も対応できるようにしておきますので」
「ありがとうございます。それならうちからもひと言挨拶しておきますね」
近隣に大きな植栽がある場合や、境界近くに草花が植えられている場合は、トラブルの原因にもなりかねません。そうした配慮をすることで、工事中のストレスもぐっと軽減できます。施工の丁寧さだけでなく、こうした姿勢が信頼につながっていくのだと、あらためて感じた現場でした。
福岡市東区・太宰府市梅香苑・筑紫野市針摺中央・大野城市南ヶ丘・小郡市干潟町周辺で外壁塗装や屋根塗装をご検討の方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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